”静かなる狼”『ソード・オブ・デスティニー』
ソード・オブ・デスティニー/CTHD予告編 - Only on Netflix [HD]
ドニー・イェン主演作!
リー・ムーバイが死して18年の月日が流れた。シューリンは「グリーン・デスティニー」を預けたティエ家に向かっていたが、そこで謎の一派の襲撃を受ける。一派を率いるヘイデス・ダイという男は、武術界を制覇するべく名剣を狙っていた。再び動き出した名剣の運命に導かれ、武術家たちが集う!
Netflixオリジナルで、『グリーン・デスティニー』の続編が登場! 監督はユエン・ウーピンで、アメリカと中国の合作になるのかな。脚本はジャッキーvsジェット・リーの『ドラゴン・キングダム』の人ですよ。
無理やり作った続編ではなく、原作にもちゃんと続編はあるはず。リー・ムーバイ(チョウ・ユンファ)を失ったのち、名剣「グリーン・デスティニー」を封印しひっそりと暮らしていたミシェル・ヨー。だがその剣を求め、あらゆる武術の流派の統一を狙うジェイソン・スコット・リーの一派が襲いかかる。単身戦うことの限界を悟ったミシェル・ヨーは、名剣をある場所に預け、そこを守るために志ある武術家を集めようとする……。
そのミシェル・ヨーを影ながら助ける謎の男、ドニー・イェン! 用心棒求むの張り紙を酒場に貼り付けると、そこで呑んでいた武術家たちが次々と名乗りをあげる! 熱いぜ!
「俺はフライングブレード」
「私はシルバーダート」
「俺はサンダーフィスト」
「俺は亀のマー」
チンピラたちと大乱闘になるが、さすが武術家、得意技であっさり圧倒。そしてその中でも異次元に強いドニーさん。『処刑剣』の時みたく鶏の唐揚げこそ使わないが、まったく本気を出していないかのような動きで激勝!
ドニーさん
「俺の名は、サイレントウルフ」
他の四人の名乗りがいい前振りになっていて、果たしてオチのドニーさんはどんな風に決めてくれるのか、と思っていたが、まったくの期待通りでありましたね。いや、この映画全編英語なので、本当に「サイレントウルフ」って言っちゃうから超ダサカッコいい! 中国語なら「黙狼」かなんかで読みもそれっぽくて、もうちょっとなんとかなったかもしれない!?
ミシェル・ヨーの弟子になる女武術家と、ジェイソン・スコット・リーの部下の青年にある因縁が隠されていて、二人の出会いによって物語は大きく動く。……のだが、どうも用心棒ポジションのドニーさんが活躍しすぎて、いまいち目立てない! 配置的にはこちらが中心となるはずなのだが、ミシェル・ヨーの元婚約者という設定のサイレントウルフが主役をぐいぐいと強奪し、ついには名剣グリーン・デスティニーも自らの手に!
「剣は持つ者を選ぶ」というそれっぽい台詞があるのだが、まあ血筋とか前作からの流れとかは抜きにして、強い者、主役を選ぶということなのであろうか……?
監督がユエン・ウーピンなので、大ワイヤーアクションなのは当然として、前作のアン・リーの文芸っぽいテイストが吹き飛んで大活劇に。さらに脚本家もジョン・フスコなので、『ドラゴン・キングダム』を引き継いで、香港映画らしいハッタリに満ちたものに……いや、この人、古くは『ヤングガン』シリーズなんかも書いてるベテランなのに、なんでこんなオタクみたいなんだろ。西部劇とは相性いいかもだが。
一部、何しに出てきたのかもわからん戦っただけのキャラとかもいて、ここらへんの扱いの雑さも最高だな。Netflixオリジナルで、なんでこんな往年の香港映画みたいな「これでつまんねえわけねえじゃん!」みたいな映画ができちゃうのか、ということも驚きである。加入してる人は必見ですよ!
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