"筋肉に歴史あり"『ドラゴン酔太極拳』
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 1987/11/27
- メディア: VHS
- この商品を含むブログを見る
塩商人の息子チェンは、商売敵の息子と喧嘩して勝ったはいいものの恨みを買うことに。一方、父親も買収の誘いをはねつけ、親子二代の恨みの報復として殺し屋を差し向けられてしまう。チェンの留守中に家が襲われ、父と兄は惨殺され、屋敷も炎の中に没した……。街で人形使いに助けられたチェンは、彼と妻の家に居候することになるのだが……。
デビュー作なのだが、ドニー自身は武術的なアクションはすべて今作で出し尽くした!と豪語している(『燃えよスタントマン』著:谷垣健治)。確かに身体能力もスキルもこの頃から桁違いだな。技の切れ、止めの瞬間の安定感、群を抜いているわ。しかしそのドニーさんが女デブゴンの強烈無敵の体潰しの前に惨敗! その夫の人形劇作家から太極拳の修行を受けることに! ユエン・ウーピンのワイヤーワークは、動き切れ切れのドニーさんならぬ太った女を自在に飛ばせてしまうあたりに凄さが発揮されているね。
現代じゃないのにブレイクダンス調の動きを取り入れ(主演第二作『情逢歌手』ではほぼこれがメイン)、クライマックスでは自らが人形になってまさかのロボットダンス! 『レジェンド・オブ・フィスト』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20111006/1317555045)ではピアノを弾いてましたが、昔から多芸多才な人なんですね。そして、デビュー作からすでに筋肉を露出しまくっている……人間というのはそんなに変わらないということ。しかし眉毛のせいか変な顔に見えるわ……(笑)。
修行して家族の仇を討つ、という鉄板ストーリーで、コミカル演出とシリアス展開の食い合わせの悪さも含めて、香港映画らしい映画。ここからドニー・イェン伝説が始まったと思うと感慨深いな〜。
- 作者: 谷垣健治
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1998/04
- メディア: 単行本
- クリック: 5回
- この商品を含むブログを見る
- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2012/11/02
- メディア: Blu-ray
- クリック: 10回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
- 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
- 発売日: 2012/09/14
- メディア: Blu-ray
- クリック: 16回
- この商品を含むブログ (4件) を見る