"旧正月隠し芸大会!"『大魔術師"X"のダブルトリック』
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1920年代、軍閥に牛耳られる北京。実力者・雷大牛は、順調に勢力を伸ばしていたが、裏では一向に愛を受け入れてくれない第七夫人に翻弄されていた。第七夫人・柳蔭は、行方不明の父を探すことを要求していたが、その行方もつかめない。そんな折、欧州帰りの奇術師・張賢が街にやってくる。あっという間にセンセーションを巻き起こし、名声を得る彼は、雷にも近づく。実は彼は、柳蔭の元婚約者だったのだ……。
トニー・レオン、ラウ・チンワン、ジョウ・シュン主演の中国映画。本国でも2012年の旧正月に公開されており、まさにお正月映画ということになる。袁世凱の統治が崩壊した後の動乱の時代が舞台になるので、もうちょっとシリアスな内容かな、と思っていたら、ほぼコメディ映画であった。設定的にはいくらでも重くやれるはずだけど、やはりお正月ということで、楽しいノリで統一した感あり。
果たしてストーリーもアクションもどことなくレトロな味わいで、堂々たるワイヤーアクションも見せつける。奇術という題材を生かした小道具重視の展開や、役者の魅力に依存したようなキャラクターまで、トニー・レオンのスター映画に仕上がっているね。ひたすらカッコイイ役かと思ったら、三角関係の中でどんどん情けないところも見せていく。
もう一方の主役ラウ・チンワンもコメディリリーフと見せて意外に切れるところを発揮したり、なかなか良い役。北京語だから、もろに吹き替えだったのが残念だが……。この二人の共演って、『ロンゲスト・ナイト』以来ですかね?
二人に挟まれて中国の永作博美ことジョウ・シュンがツンツン(デレないよ)なクール・ビューティを演じて新境地。いや〜、『酔拳』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20110629/1309229172)『画皮』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20120829/1346162024)と打って変わって、今回はウエットさの欠片も見せなかったね!
全体に緩くて、作り物っぽくて、スターが集まって隠し芸をやっているような感じの安さなのだが、これがお正月の味わいというものですなあ。まずまず楽しめました。
そう言えば『捜査官X』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20120326/1332734955)という邦題には「なんじゃこら」と思ったものだが、今作では全然気にもならなかったな。原題は『大魔術師』だけ。何がダブルトリックなのかはよくわからなかった……。
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