"意外に安心? WWEブランド"『12ラウンド』

 BDで鑑賞。ひさびさ、レニー・ハーリン監督ですよ! そういえば『ドリヴン』以来見ていなかった……。


 武器密売を手掛ける凶悪犯マイルズを偶然逮捕した警官のダニー。だが、1年後、脱獄したマイルズは、ダニーの恋人モリーを人質に取り、復讐のために12ラウンドに渡るゲームを仕掛ける。街の各所に仕掛けられた爆弾、ダニーの弟、同僚、無辜の市民を巻き込んで繰り広げられる殺戮……。ダニーは必死に挑んでいくのだが……。


 WWEは追いかけてないし、知識もロック様とレスナーぐらいで止まってるんだよな。しかしストンコ主演の監獄島(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20100130/1264847187)では、無駄に漂うオースティンの哀愁に感心したこともあり、ジョン・シナって人の事は全然知らない(『ネバー・サレンダー』も見てません)ながらも、ちょいと期待。


 顔はマーク・ウォールバーグをよりゴリラに近づけたようだが、好感が持てないわけでもない。素朴と言うか、頑張ってる感じが伝わる顔なんだよね。身体も今のハリウッド俳優のフォーマットからするとゴツ過ぎるのだが、動くとでかいゆえのダイナミズムが生まれる。そこらへんをきっちり画面に収めるハーリンはさすがの手腕。


 12ラウンドのゲームの間、主人公は街中を引きずり回される。必然的に、行く先々で大破壊! 大爆発! 相変わらず、街中を壊しまくるハーリン。路面電車を使ったプチ『アンストッパブル』もあり。というか、色々あり。爆弾解体、エレベーターアクション、飛び降り……。「またやってるよ(笑)」と笑いながら見てたのだが、実は……という仕掛けもあり。


 低予算キャストとノーCGの映画なんだが、小ネタを12個突っ込む事で作品全体のピッチを上げ、粗を見せない。アイディア勝負、と言うほどに新しいところもないながらも、使う事を許された素材をフルに使った作品だ。まあでも、せっかくスーパースター起用なんだから、格闘シーンは欲しかったなあ。
 これでWWE映画は二本見たが、どっちもまずまずの出来。このクオリティが続くなら悪くないけど、果たして?

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