『天使と悪魔』


 ひさびさの初日鑑賞。


 ま〜別に大して楽しみにしてたわけじゃないが……なんだこりゃ……アクション映画?
 トム・ハンクスのラングドン教授が追う事件には、当然裏側があって首謀者がいるわけだが、終盤に至ってもその計画の全貌がいまいちよくわからんまま。というのも、結構場当たり的に変更がなされているからなんだが……。クライマックスで丸く収まりかけたところが、やっぱり破綻する展開も、わかったようでわからない。計画開始当初はこんな着地点を想像もしてなかったわけでしょ?


 ノンストップで話が転がって行くから、突っ込みどころが覆い隠されて……いない! 「紋章だ! イルミナティだ!」と叫んで話をミスディレクションしていくのが、他ならぬ主人公。状況に追われて場当たり的な推理を繰り返す彼を守る刑事がバタバタと倒れ、孤立無援に身体を張らざるを得なくなる展開は、けっこう笑えるかも。どこへ行っても『キャスト・アウェイ』『ターミナル』な、何やってもどこか孤独なトム・ハンクスの個性が良く出てる……と言うとうがち過ぎか。つうか、殺し屋強過ぎる。よくこんな便利な奴がいたもんだ(皮肉)。
 荒唐無稽なネタだからこそ、細部をリアルにやらんといかんのになあ……なんか方向性を間違ってるね。


 原作をかなりはしょってるのだろうが、本質的にジェットコースタームービーやるネタとは思えんのだがねえ……。たぶん、小説で読んでも大して違和感がないが、映画にして時間経過を追ってみるとかなり無理があった……というところなのだろう。


 世にも慌ただしいバチカン観光名所巡り映画でした。0泊2日でローマ行ったらこんな感じ?

天使と悪魔 (上) (角川文庫)

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