『世界の中心で愛をさけぶ』ディレクターズカット
世界の中心で、愛をさけぶ スタンダード・エディション [DVD]
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2004/12/23
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- 作者: 片山恭一
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/07/06
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ざっとストーリーを説明すると、難病で死んだ高校時代の恋人アキを思い続ける男サクが、彼女との「一緒に世界の中心へ行く」という約束を果たすため、現在の恋人律子とともに、オーストラリアへ行くのである。アボリジニの聖地であるそこで、アキの遺灰をまき、サクは新たな人生を歩む事を決意する……。
劇場公開版ではスンナリと灰をまいて終わるのだが、ディレクターズカット版は大変である。
そもそも世界の中心と言われるそこは、現地のアボリジニの聖地。当然観光地でもなんでもなく、本来よそ者は入ってはいけないはずなのだ。目的地にたどりついたサク(大沢たかお)と律子(柴咲コウ)を、筋骨たくましい男が出迎え、こう言う。
「おまえたちの来る事は、精霊に聴いて知っていた。だが、この地によそものを入れるわけにはいかん」
その男は、アボリジニの中でも勇者と呼ばれる人物であり、その聖地の門番役を務める者だった。そしてこの役を演ずるのが、アボリジニでもなんでもないが一応オセアニア出身ということで、なんとレイ・セフォーなのである!
『セカチュー』は製作をフジテレビが全面バックアップしていたが、その縁もあっての特別出演。この後にはドン・フライ、グッドリッジと共に『ゴジラ ファイナル・ウォーズ』にも出演している。
「オレは……どうしても、アキとの約束を果たさなきゃいけないんだ!」
叫ぶサク。アボリジニの勇者はこう言った。
「どうしても通りたくば……私を倒してから行くがいい」
ファイティングポーズを取るセフォー。大沢たかおは決死の表情で上着を脱ぎ捨てる。サクの必死の攻撃をかわし、アボリジニの勇者のブーメラン・フック! ふらつきながらも耐えるサク。
律子は涙ながらにそれを見守る。本当は制止したいが、彼は律子のために戦っているわけではなく、自分には止める権利がない……。
ブーメラン・フックの連発を辛うじて防いだサクは、ついに渾身のワンツーをヒットさせる。一瞬後退したアボリジニの勇者は、しかしニヤリと笑って自らノーガードに! サクが打って出て来たところに、だらりと下げた手からアッパーを突き上げる!
一撃で倒されたサクは起き上がれない。しかし、ここまでか……と思われたその時、渾身の力を振り絞って立ち上がる。足下はふらつき、拳も上がらない。もはや戦う力は残っていないことは明白。
が、とどめを刺すかと思われたアボリジニの勇者は、突然拳を引く。
「精霊が、おまえの勇気を認めた」
律子に支えられ、世界の中心へと足を踏み入れるサク。アキの遺灰の入った瓶を取り出すのだが……サクはその瓶を取り落とす。はっとなる律子。
その時、灰をまくはずのサクは、すでに自らが、真っ白な灰になって燃え尽きていたのだった……。
「サクーーーーーーっ!!!!」
いやあ、ものすごい内容でした。いつかDVDがリリースされたら、セフォーファンは間違いなく買いですね。