K-1懐古 ちょっぴり期待しちゃった恥ずかしい思い出

 ど〜も、「よいこのK-1ファン」ルシフ様です。
 あまりに新しい大会のネタがないので、仕方なく昔でも振り返って楽しもうと思います。

 キックボクサーとしての実績ばかりを注視しがちなよいこですが、そんな僕にも他競技出身選手の爆発力、幻想に思わず期待し、これはもしかしてスゴいのでは……?と思った過去があります。
 いやねえ、実際それでK-1ファイターをKOしてしまったり(例:ランペイジ)、勝てないまでも気持ちやタフネスを見せたり(例:川尻)、そんな試合を見せてくれれば、そういうちょっとした「浮気」も許されましょうよ。しかしながら、そうして期待をかけた選手たちが、まったく何もできず! 醜態と呼ぶしかない姿を見せて! わずかな時間で消えて行ってしまったら……? 手のひらを返したように、「やっぱり実績のない選手はダメだね……」とか言っていていいものか? 否! 自己批判せよ! 常との言動不一致を省みよ!

 というわけで、ワーストバウト集も兼ねた、期待しちゃった僕が恥ずかしい試合シリーズです。はじまりはじまり。

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サップVSアーツ
http://www.youtube.com/watch?v=Fq2WUJd2ecs

 まずは有名なところから。
 いや、この試合に関しては「ああ、やっぱり……」という感もなくはなかったのですが、この頃すでにチキン化し、出る試合出る試合で醜態をさらし続けていたサップを、当時絶好調のアーツ先生が徹底的にお仕置きする図を期待してたわけですね。そのためにはサップが、かつてのタフネスの半分でも見せることが必要……。アーツもロー主体でじっくり攻めてくるだろうし、いや、大丈夫! それぐらいは……。
 しかし蓋を開けたらこの始末! 膝蹴り一発で悶絶! えええええええええ〜? というノリカ他の失望の声に全てが象徴されてましたね。これにてサップは前年のホースト戦のトンズラも、やっぱりびびってたんだろうと推測されても仕方なくなりました。
 ちょっぴりサップに期待した僕も恥ずかしかったですが、セコンドについたグラハム、ペタスも赤っ恥をかいた試合でした。試合でふがいない姿を見せるということは、かくも人を傷つけるのだなあ、と感じ入った次第……。


マーサーVSボンヤスキー
http://www.youtube.com/watch?v=sbudzO03ed4

 これも有名ですね〜。史上空前のガッカリ試合……。
 レイ・マーサーは前年に武蔵とワンマッチでフルラウンド戦い、判定負け。ダウンを取られはしましたが、ボタ同様タフさは見せ、年齢的にもこれ以上の適応は怪しいながら、一発の威力も含めボンヤスキーにとっては危険な相手になるのではないか……? そういう観測がありました。ボンヤスキーの勝利は固いだろうが、簡単にはいかない、緊張感のある試合になるのではないか……。
 ところが、開始早々のハイキックで戦意喪失〜! いや〜、耳の辺りですかね〜、やわなとこに固いところがガツンと当たって……。しかし、脳が揺れるようなヒットじゃあないんですよね。その後も普通に歩いてるし……要は痛過ぎてイヤになったという感じで……。
 いや〜、期待した僕が馬鹿でした! まあしかし、このあまりのヘタレっぷりは伝説級、正直想像もつかなかった……。この時期、K-1はボクサー相手に相当なギャラを積んでたのではないかと思いますが、意外に真面目だったボタさん以外は壮絶に失敗でしたね〜。


子安慎吾VSスミヤバザル
http://www.youtube.com/watch?v=qhwDhTCz_wM

 不完全燃焼に終わったサップVSスミヤバザルからの復帰戦! テイクダウンの攻防のみで終わった前戦を経て、朝青龍の兄が打撃ルールで参戦! 前戦ではパンチも出してなかったものの、総合ルールに参戦してる以上はそこそこ出来るだろうし、何より子安とは体格差が大きい。圧力と突進力で飲み込むような試合を見せるのでは……? そんな想像をしていました。
 いや……しかし……このリズミカルな肩の動き……。アナの言う通り、この動きが見えた時点で、僕の期待はマックスまで高まりましたね。ここから、果たしてどんな切れのある打撃が飛び出すのか? が、試合が終わるまで、ローキックを成すすべなく蹴られ続けて背を向けてタオルが投入されるまで、この肩の動きのみを延々と見続けることになったのです……。
 あのさあ、正直、ちょっと子安さんもパンチ警戒してたよね? あのリズムでワンツーか左右フックだけでも振り回されたら、そりゃ結構危ないパンチだよ。しかし……結局、一発も飛び出すことはなかった……。あの動きはなんだったんだろう……今もって謎だ……。


ニコラス・ペタスVSリック・チーク
http://shirason.net/baf/video.php?fighter=377

 復活の時は来た! 誰もがそう思っていた。バダ・ハリ、アーツとの対戦では力及ばず敗れたものの、動きの良さや闘志をかいま見せ、大晦日では大巨人キム・ヨンヒョンを堂々のKO! 勝ち負け以上に、このファイターの持つ「華」のようなものを実感させられた。かつて、停滞したジャパン戦線で武蔵を粉砕してみせたこの男が、本格復帰の暁にはまたK-1を盛り上げてくれる……。
 対戦相手のリック・チークは、イマニー・リーをボディ一発で葬るもローキック蹴られ過ぎで棄権、前年のダグ・ヴィニー躍進のお膳立てをした選手。その脚の弱さからも、ペタス勝利は確実と見られていた……。

 これはいわゆる「他競技」組とは違うんですよね。空手出身とはいえ、存在としては「古き良き時代」を戦い抜いた「純K-1ファイター」であり、人によってはあるいは「レジェンド」枠に上げる人もいるかもしれない。そういう選手。でも現役バリバリと言うわけでもない。その彼に対する見方に、ある種のバイアスがかかっていたのではないか?という疑問はやはり否めない。

 試合の途中、「ちょっとタンマ」「ごめん、ムリ」と言い出してそのままストップ……。脚を痛め、早々に諦めた「青い目のサムライ」。アクシデントなのだ、彼を責めるのは酷かもしれない。だが、もう今後期待しても無駄……そう思わせる悲しい悲しい結末であった……。

 ま〜他にも、昨年のシュルトVSバンナとか、ペレ・リードとか……色々ありましたね〜、ガッカリ試合、ガッカリファイター……。グッドリッジにびびってトンズラこいたブリッグスさんとか……。飯伏VSアンディ・オロゴンという幻のカードもありました(笑)。期待した人はいますか?

 まったく期待してしまって、我ながら恥ずかしい! 自己批判せねば。
 もっとも批判されるべきは、ここまで情けない試合をする人達を呼んできてしまったマッチメイカーなんですけどね……(笑)。支持しちゃった僕にも責任はあるのではないかというお話でした。どっとはらい