2008/7/7 K-1WORLDMAX 試合感想

 まだまだ先だと思ってたMAXも、とうとうやってきました。
 さて、地上波ではどの試合が放送されたのでしょうか……。 

 そして、時代は動いたのか?

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 試合順に。

▼オープニングファイト第3試合 3分3R
大渡博之正道会館
VS
MASAKI(TARGET)

 あれっ、これ放送するんだ?
 まあ僕もサラリーマンながらジムに通ってますが、週2回も行ったらもうアップアップですけんのう。そういう意味で電通マンはすごい。本戦レベルと比べると攻撃の雑さが目立ち、結果もカットでのTKOということでインパクトなし。


▼第1試合 K-1 WORLDMAX 2008 World Championship Tournament敗者復活戦 3分3R延長1R
アルバート・クラウス(オランダ/チーム・スーパープロ/2002年世界王者)
VS
マイク・ザンビディスギリシャ/Zambidis Club/2007年世界ベスト8)

 2ラウンドからの放送だが、お互いガードが固くいささか単調に。さすがに切れはあるので緊迫感はあるが、ややザンビペースのところで打ち合うクラウスがいささか歯がゆい。フックを当ててコンビネーションをペースアップさせたザンビが競り勝ったかと思ったが、膝でカットされた傷が深く、延長になったところでストップ。簡単に膝をもらわなければ、もっと楽な試合ができているんだろうが、この身長ではそりゃあみんな狙ってくるよなあ。
 クラウスはこれでリザーブ進出……相手は誰かな?


▼第2試合 K-1 WORLDMAX 2008 World Championship Tournament準々決勝戦 3分3R延長1R
城戸康裕(谷山ジム/2008日本王者)
VS
アルトゥール・キシェンコウクライナ/キャプテンオデッサ/2007年世界3位)

 序盤から城戸のローがいい感じで当たり続ける。今日も切れがいいし、これはもしかするかな?と思ったんだが、2ラウンド以降、キシェンコが攻勢を強める。スピードはそんなにないんだが、確実に当たるタイミングで攻撃出してくるし、パンチを出さずにふっと間合いに入ってくっつく動きなどが、異様に上手い。ここらへんが上手いから、ついごまかしてしまうところはあるだろうが……。
 城戸の攻撃に対し、同じローと飛び膝で返すキシェンコ。城戸も一発狙いで食い下がったが、地力の違いが出たか。大きな差ではなかったが。
 キシェンコも攻めのパターンは豊富だが、ちょっといつもスローペースに持ち込み過ぎで、サワーのように同体格で飛ばしてくる相手にどう対抗するか?が気になるなあ。


▼第3試合 K-1 WORLDMAX 2008 World Championship Tournament準々決勝戦 3分3R延長1R
アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシング オランダ/2005・2007世界王者)
VS
ウォーレン・スティーブルマンズ南アフリカ/ボスジム/2008ヨーロッパ王者)

 スティーブルは真価が問われる一戦。圧力を掛けて得意のパンチ連打に持っていくが、サワーのブロックが堅い。おなじみ鉄壁のスロースタート……しかしラウンド終盤、これは完全に押し込まれると危機感を覚えたか、サワーが早くも前に出始める。おおおおお〜、サワーにスロースタートを捨てさせたぜ。これはこっから楽しみだ……と思ったら、刀を抜かされたサワー、早くも得意の右クロスと膝を叩き込んであっさりとポイントを取りかえす。つ、つええ〜。
 スティーブルも必死に攻勢をかけたんだが、全局面でサワーが上回り着実にポイントを奪う。判定も完勝。
 これでサワーVSキシェンコが決定。今日の感じを見ると、まだまだサワーだなあ。


▼第4試合 K-1ライト級 60kg契約 3分3R延長1R
上松大輔チームドラゴン
VS
エディ・ユアザパビュチス(リトアニア/トルネード)

 イケメンねえ……。パンチでやや上回る上松が、コーナーに釘付けにしたところで膝連打。これがきれいに入ってダウン。同じ攻めでダウンをさらに奪い、KOした。まあこれを期待してのカードだったろうし、あまり面白味は感じず。


▼第6試合 K-1ライト級 60kg契約 3分3R延長1R
大月晴明(AJKF/WPKC世界ムエタイ・ライト級王者)
VS
デビット・ドゥージャ(フランス/ファウコンジム)

 ダイジェスト。大月は最後かなり疲れてたなあ、ということで……。相手もタフだったようだ。さて、2004年の全日本ライトのDVDでも見るか……。バックブローは出したのか?


▼セミファイナル(第8試合) K-1 WORLDMAX 2008 World Championship Tournament準々決勝戦 3分3R延長1R
ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム/2004・2006年世界王者)
VS
佐藤嘉洋フルキャスト/名古屋JKファクトリー/2005・2006日本王者)

 おお、ブアカーオは今日は気合い入ってるぜ。これは佐藤だめだな……。
 果たして最初からプレッシャーを掛けてワンツーを狙うブアカーオ。ローは蹴り返し、ミドルと前蹴りはキャッチ。佐藤はあっさりと転がされる。佐藤はリズムをつかめないまま1ラウンド終了。
 2ラウンド、さらにパンチで仕掛けるブアカーオだが、佐藤もやや距離を取ってワンツーアッパーとつなぐ。入っていくブアカーオはいささかやりにくいか。佐藤は手を止めず、ワンツーフックにボディも打つ。が、どうも一発が軽く、ブアカーオの時折入る大振りの一発の方が印象はいい。このラウンドは五分か。
 まあ、これが佐藤のパターンなんだなあ。一発がないから、じわじわとポイントを取られると引っくり返す要素がない。今日も五分に近い競り合いを見せているが、いつもと同じ展開でこのまま判定負けだろう。
 3ラウンド、再びパンチで飛び込むブアカーオ。しかし佐藤も奥足へのローと膝、パンチを放つ。パンチを狙うブアカーオは、やや蹴りへの対応が雑か。パンチをかいくぐったブアカーオがくっつく……あれ……スタミナ切れ……? そう言えば、2ラウンドラストも口が開いてたっけ……。佐藤はペースを変えず……いや、思い出してみろ、参戦当初を。あの時よりも明らかに……速い! 三秒に一回が五秒に2回になってるよ! しかしブアカーオも再びペースを戻しパンチを打ち返す。これがブアカーオのチャイ・スー、王者の誇りだ。スタミナ切れは幻だったのか? だが、なおも強引に攻め続ける佐藤、ロープ際に詰めての膝がヒット、ブアカーオのガードが落ち、次の奥足ローで完全に棒立ちに! あっと思ったその瞬間、追い打ちの右フックが顔面に吸い込まれる……。
 え……!? あれっ!? あれれれれーっ!? ブアカーオが這いつくばってるよ!?

 う、動いた! まさかと思ったが、時代がとうとう動いた! 何たる気まぐれか、ありえん! 信じられん! 無敵を誇った王者が、初のKO負け。それもボディを効かされ脚を効かされ、心が折れたところに顎を打ち砕かれた、完璧に破壊されての惨敗。魔裟斗戦どころの話じゃない。
 いや〜衝撃的だったね……。完全にトータルでの勝負で、ここにきて身体能力で上回ったことが大きく出たか。

 しかし……これは歴史的な一日になったね。こういうのを一回、生で目の当たりにしたいもんだなあ。時代と勝利の女神が、微笑んだね……佐藤真理子さんに(笑)。奇跡の瞬間。うーん、やっぱり結婚した途端こうなるってのは、なんかあるんだよなあ。


▼メインイベント(第9試合) K-1 WORLDMAX 2008 World Championship Tournament準々決勝戦 3分3R延長1R
魔裟斗(シルバーウルフ/2003年世界王者)
VS
ドラゴ(アルメニア/チームSHOW TIME/2006世界3位)

 今日も磐石と見られる魔裟斗。しかしドラゴのガードが今日は固い。KO負けの教訓か? 構わずガードの上からコンビネーションを叩き付け、右ローにつなげる魔裟斗。ドラゴもハイキックを返すが、ローへの反応が鈍く、パンチの後に返せないので、手数が減る。
 1ラウンドはカウンターを受ける場面もあった魔裟斗だが、右ローが当たるのをいいことに、徐々に安全な距離感と出入りをキープし続ける。上手い。手数は減らず、ドラゴのハイキックも見切る。
 安定感を感じさせる戦いで完勝。

 これで、サワーVSキシェンコ、魔裟斗VS佐藤が決まり! あ〜くそっ、決勝見に行きてえなあ! 壮絶KOで塩呼ばわりも返上の佐藤が、最高の形で黄金カードに挑む! 

 決勝ではどんな奇跡が起きるか? 今から楽しみだ。

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