"着ぐるみを乗りこなせ!"『俺たちサボテン・アミーゴ』
ラテン・ビート映画祭2012(http://www.hispanicbeatfilmfestival.com/)にて鑑賞。
牧場で父と暮らすアルマンドは、ある日、麻薬王オンサによる殺人の現場を目撃する。関わり合いになることを避けるアルマンドと仲間たちだが、ビジネスで成功し美女ソニアを伴って帰郷した兄のラウールが、オンサを蹴落として水からが麻薬の取引を牛耳ろうとしていることを知ってしまう。止めようとするアルマンドだが、兄も父も耳を貸さず……。
「俺たち」シリーズというのは「沈黙」同様、実際は存在していないわけだけど、とりあえずウィル・フェレルが絡むとこのタイトルになっちゃうのだよなあ。一作ごとにテイストが全然違いますから! 今思えば『奥様は魔女』なんかも公開時期が違えばシリーズに組み込まれていたのかもしれない。『俺たち魔女ハズバンド』とかそういうタイトルで?
『崖っぷちの男』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20120718/1342624032)に出ていた「天井宙づりの女」ことジェネシス・ロドリゲスが今度は兄ちゃんの嫁役で出ていたり、ラテンのちっさいイケメンことガエル・ガルシア・ベルナルが犯罪組織のボス役で出ていたり(チンピラ役が定番だったのに、出世したな……)、あと『バス男』のペドロ(役者の名前は知らん……)がいたりと、ウィル・フェレル以外も割と豪華キャスト。全編スペイン語だから、当然そっち系のキャストを揃えているわけで当然なのだが、えっ、肝心のウィル・フェレルは大丈夫なのか……と心配してたら普通に流暢に喋ってたね! 実はインテリなんだよなあ。
さらにギターと歌もこなし、全部普通に上手い。設定ではバカなんだけど、さすがだわ。
しかしながら映画自体はグラインドハウス的なチープさこそ面白かったものの、ひどくテンポがかったるく、眠かった……。同じギャグを何度も何度も延々と同じ画面で続ける図には閉口したなあ。いや、画面に映ってるものそれ自体(ウィル・フェレルの顔とか尻とかね……)は可笑しいんだけど、面白いものをずっと映し続けたからってずっと面白いわけがないよね。
着ぐるみ映画でもある。牛の着ぐるみ、コヨーテの着ぐるみ、馬の着ぐるみ、そして……。この着ぐるみへのこだわりは結構面白く、ラストも飾ってくれるあの着ぐるみの活躍ぶりにはほっこりしたね〜。
なぜかこれは劇場公開決まってるらしいんだけど、オススメはしない!
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