"死が二人を分かつまで……!"『愛しのジェニファー』
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張り込みをしていた刑事のフランクは、偶然、男が女を斧で殺害しようとしているところを目撃し、男を射殺する。男はただ「ジェニファー」という名前を口にして息絶えた。救われた女は口がきけず、顔も爛れており、精神障害者の施設へと収容される。同情からジェニファーの住む場所を探そうとし、結局、家に連れてきてしまい、妻子に出て行かれてしまうフランク。次第に彼は、懐くジェニファーの豊満な肉体の虜となっていくのだが……。
60分の作品ということで、いや〜、新鮮だわこのランタイム! 90分の映画以上に話がテンポ良く進んで行く!(当たり前だ)
ま、あまり小難しいことを考えて観る必要もないと思うけれど、容貌が醜くて言葉も通じないジェニファーという女性の、強烈な性欲と魅惑的な肢体という設定は、巷で起きる知的障害を持った女性へのレイプ事件を想起させる。庇護欲を煽る反面、思い通りに出来る(と錯覚する)男に都合のいい存在としての女性像ね。ところがその都合のいい思い込みを外れて、本能のままに暴走し、人を殺害していくジェニファー! これは報いじゃ!
しかしそう思わせながらも一部、「こいつ、ほんとは全部わかってやってるんじゃないの?」と思わせるところがミソなんだよね。本当は真性の邪悪さの持ち主なのではないか? もちろん、答えは出ない。答えの出ないまま、すべては繰り返される。まさに業ですな。
なんだかアルジェントらしくなく?妙にバランスが取れてまとまりのいい作品。オチもお約束通りで最高! 小品ながら面白かったね。
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