『夜のジンファンデル』篠田節子
![夜のジンファンデル 夜のジンファンデル](http://ecx.images-amazon.com/images/I/415SRJQ4RDL._SL160_.jpg)
- 作者: 篠田節子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/08
- メディア: 単行本
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オカルト要素ありでもなしでも、篠田節子の書く恐怖小説は、必ずそれらが現実の生活、社会的地位や家庭、経済力とリンクしている。ある現象によって、それらが崩壊し人生の危機に見舞われるという、実に現実的、即物的な恐怖感。あるいは恐怖の元凶を取り除いても、自らの社会生活に残された爪痕は決して消えない。ある種の「成長譚」に還流されがちな、娯楽としての恐怖小説よりも遥かに重い。
んん〜、果たして好き好んで、こんな嫌な話を読みたい人がたくさんいるのか、と言うと疑問だが、この迫真感はオススメだ。ちなみに、短編は単に嫌な話で終わるが、長編はなんらかの解放につながることも多い。社会生活はパーだけどそれでも……。
最後に収録されている『コミュニティ』なんかは、団地に住んでる人は怒っていいぐらいの出来(笑)。現代の『悪魔の収穫祭』だな。
![聖域 (集英社文庫) 聖域 (集英社文庫)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41AlYgQnlGL._SL160_.jpg)
- 作者: 篠田節子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/07
- メディア: 文庫
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