"大炎上の果ての爆発"『BBS住人の正義』
大阪アジアン映画祭二本目!
台湾最大の掲示板「BBS」で、管理人のプライベートが明かされ大炎上が勃発! スクープを狙う女性記者は、その管理人の少女の元カレが、伝説的ハッカーであることを突き止める。事件の核心にいるのは彼なのか? BBSの閉鎖と今後を守り、管理人の裏にいるウェブマスターも動き出す……。
台湾の映画。主演のチェン・ボーリンは何作か見たことあるはず(『ツインズ・エフェクト2』とか……)で、この濃い顔はなんとなく覚えている……が、どんな役だったかはまったく覚えていないのであった。
「BBS」という2chとSNSの中間のようなコミュニティを舞台にした物語、ということで、アイドルが主演した『電車男』のような映画かな、と想像しておった。ストーリー的にはそれら「2chまとめサイトに載ってそうな美談」を思わせるが、絵面的にはむしろ『デジモン』や『サマーウォーズ』に近い。監督は元々アニメ畑の人だそうで、今作も半分はネット世界上でアバターが動き回るCGアニメになっている。
台湾で人気のSNSというとこれ(http://www.wretch.cc/)だそうで、この「BBS」は架空のもの、ということでいいのかな。完全な仮想世界のような映像が出てくるが、これはあくまでイメージ映像(実際にこんなインターフェイスだったら重いし時間食うだけだもんな……)。PC画面が映るシーンでは、チャット等のウインドウが映るのみ。
匿名のSNSで、掲示板、スレッド形式。管理人はユーザーから選ばれている、というところがポイントで、その管理人側とユーザーとの軋轢を中心に、ハッカーとガンになった少女のすれ違いの恋模様を描く。
まあいかにもアイドル映画だな、という感じだが、匿名による悪意や炎上の描き方は結構リアルで、あっという間に個人情報がさらされて大量の罵倒メッセージが届くところなど、なかなかに嫌。さらにハッカー同士の対決なども絡み、断片的な情報に踊らされて一喜一憂するユーザーたちの姿は、どこでも同じであるということを実感させてくれるところだ。
斬新という感じはしないが、ハッキングの決めポーズなども笑わせてくれるし、恋愛話も含めてベタに娯楽に徹していて面白い。最初はショボい?と思ったCGアニメも、登場人物が描かれるに連れてだんだんとカッコよく見えてくるあたりが不思議ですな。
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