『監獄島』

　10人の死刑囚が南海の孤島に集められた。殺人鬼、元兵士、強盗犯……。主催者の目的は、彼らに殺し合いをさせ、インターネットでその模様を中継することだった。だが、中東の刑務所から連れて来られたアメリカ人ジャックは、その思惑に反し、敢然と立ち向かって行く。彼の正体とは？　全世界が注目する殺人ゲームの行方は？

　WWEの税金対策？　スーパースター・ストーンコールドことスティーブ・オースティンが映画初主演！　元米軍特殊部隊の男という、この手のジャンルではありがちな設定。人質やゲームの駒にするつもりで、目的に沿った人間を集めたはずが、うっかり危険過ぎる奴が紛れ込んでる……というのもよくあるパターンだね。

　大して期待していなかったが、結構面白かったね。助け合った囚人と友情が芽生えたり、主催者が別の元兵士に武器を渡してゲームを盛り上げようとしてライバル関係が生まれたり、とお約束の展開が続く。しかしながら、ストーンコールドはマッチョなだけでない小道具も使いこなし、着々と主催者に迫って行くのだ。
　ゲームの模様はネット中継されてるので、昔付き合ってた女や、その街の酒場の友達がパソコンの前に集まって声援を送る、というシーンもあり。ついこっちも応援したくなる。スナッフゲームを主催する倫理なき主催者、これを楽しむ「大衆」に対する批判も盛り込まれ、多少は今時のテーマも押さえている感じ。

　悪役のヴィニー・ジョーンズも憎々しくていいね。ところで、これ2007年の映画なんだが、なんで今頃公開されてるのだろう……？

WWE 2010 Smackdown vs Raw