『ミラーズ』

 ようやく今年一本目。


 韓国映画のリメイク、ということで、割合、起承転結のはっきりした作り。
 米国公開時はカットされたシーンも多数、ということで何かと期待したが、それなりにグロシーンは楽しめる。
 対して、肝心の鏡を使った演出は、基本ラインは押さえているものの「これは!」と思わせるような斬新さや、いい意味での突飛さはなく少々残念。


 クライマックスの『エクソシスト』のパロディ(ただし宗教色はゼロ)は、いささかサービス過剰な印象だが、良くも悪くも米国流と言っていいかもしれない。オチまで期待通りに締めてくれるし、佳作と言っていいかな。


 やはり、予告でもあった、子供が鏡の前を離れたのに映っていた子供がまだ存在しているシーンが圧巻。アル中の過去を持つ主人公をキーファー・サザーランドが熱演……というか、切れて銃を振り回すシーンなど、ほぼジャック・バウアーそのままだし、演じやすかったのではないかな(笑)。


 アレクサンドル・アジャ監督は、他に『ハイテンション』などあるし、またそのうち見てみよう。