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”奴らが帰ってきた”『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』


映画「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」予告G(特別予告編)

 あの宇宙人映画の続編!

 宇宙人との死闘から20年。30億の人口を失いながらも、人類は新たなテクノロジーを得て地球防衛のためのシステムを構築していた。そして、残された宇宙船の残骸からSOSが発信され、再び新たな侵略者が襲来する。「女王」とは何者か?

 続編を作るにあたって、

1.もう状況説明はいらないから、いきなり大スペクタクルを起こす
2.もう人物設定の説明はいらないから、キャラクターをより深く掘り下げる
3.前作のギャグを繰り返して旧ファンを楽しませる

 というコンセプトを立てるのは、別段間違ったことではないし、常套手段であるとさえ言えるだろう。が、

1.20年後でSF設定をぶち込んでいる分、割と説明必要だった上に、やっぱりいきなり大スペクタクルしちゃうのでタメがなく感じられ盛り上がらない。
2.20年後で血縁者含め新キャラが多数登場しているので、旧キャラとどちらも満遍なく活躍させるために中途半端に。
3.同じギャグを「どうです? おもしろいでしょう?」と別のキャラがやると急に寒く感じるのはなぜだろう。

……とまあ、ことごとく裏目に出ているから難しい。

 巨大表現と都市破壊描写に先鞭をつけた前作は、20年を経てもそのバカバカしさ込みで面白い映画なのだけれど、同じことをやる部分とやらない部分の取捨選択の結果、間違いなく続編ではあるけれど、前作の興奮は吹っ飛んでしまった。
 まあまったく面白くないわけではなく、ビル・プルマンジェフ・ゴールドブラムがウィル・スミスの遺影を掲げて宇宙人に立ち向かう他、前作キャラの活躍にはほっこりさせられるし、デザインが評判悪かった宇宙人自体が大量登場し、クイーンまで出てくる『エイリアン2』パロディ的な志の低さもいいんじゃないか。
 さらに、宇宙船内のクイーンを登場させ、『エイリアン2』やん!と突っ込ませると同時に、そのサイズ感をもエイリアン・クイーンと同じくらいかと誤認させて実は大怪獣である、という辺りはなかなか良かった。
 ストーリーは『ガンツ』の最終章に似てるな……。異星文明と、対立するもう一つの文明の存在があって、一方が新たな武器をもたらす。

 人物描写になどにちょいちょい小技が効いている部分もあるんだが、大スペクタクルの方にいまいち結びつかず、クライマックスもどんどんこじんまりしていくあたりがなかなか残念でもある。CGの細かさなどからして、相当金もかかっているはずだが……。

 今回も中国資本が入っているせいか、パイロット役でアンジェラベイビーさんが登場。しかし世界観がやっぱりアメリカ万歳映画の続編だから、エリア51というアメリカを象徴する場所の中に一人だけ混じってる異物感が半端なくいかにもゲストで、彼女特有の魅力がいまいち見られなかったところ。今後も中国市場への依存は進むのだろうが、いずれこんな取って付けたようなものではなく、両文化が融合した風景は見られるようになるのかな?

 正直、素面で見てたら怒り出していたかもしれないが、仕事後にハイネケン飲みながらダラダラ見たら、このゆるい作りがテンションにマッチして、まあまあ気分良く見られた。大して面白くないが、嫌いではありません。