"ヨメのアクションは見せますが裸は見せません(キリッ"『バイオハザード4 アフターライフ』


 職場での宣伝文では「ついに完結!」と散々煽りましたが、やっぱり終わるわけなかったシリーズ第4弾!


 ウイルス感染により壊滅した東京……。地下に建造された巨大要塞において、アンブレラ社は次なる研究を進めていた。だが、その要塞が、突如襲撃を受ける。超人的な戦闘能力と念動力を持つ襲撃者たち。アメリカの極秘施設から解放された、アリスクローンである。基地指令アルバート・ウェスカーは基地もろとも彼女らを葬るために核兵器を始動させ、自らはヘリで脱出する。消滅する東京。だが、オリジナルのアリスは密かにそのヘリに侵入していたのだった……!


 映画版は『3』が一番好きなんだが、
http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20100613/1276354389


 今回から第一作のポール・アンダーソンが返り咲き。この間、彼は『2』『3』の脚本を書き、『エイリアンVSプレデター』や『デス・レース』のような凡作をものにし、一作目の後に付き合いだしたミラともついに結婚。監督としては、今作で初めて「女優ミラ・ジョヴォヴィッチ」を演出することになる。


 しかしだ……! 今回、中盤にお約束のお色気シーンがあると見せて、思いっきりすかされてしまうのだ! 水しか出ないけれど、久々にシャワーが浴びられる、と思ってちょっとニンマリなアリス。しかし脱ぐ直前に邪魔が入ってしまう。


 多分、現場でこんなやりとりがあったに違いない。


監督
「さあ、次はシャワーシーンの撮影だ」


ミラ
「(脱ぎっ)」


監督
「ああ〜! 待って待って! 今回は脱がなくていい! 脱ぐ寸前に、君はある気配に気づいてだね……」


 うぉい! 馬鹿野郎! なにやってるんだ!


 脚本に「シャワー」の単語を見て取っただけで、絶対ミラは脱ぐつもりでいたと思うんだよね。フィルモグラフィーにおける数々の脱ぎっぷりを振り返るまでもなく、第一作がそもそも「全裸に始まり裸エプロンで終わる」映画だったわけだ。しかし、かつて「じゃあ脱いで」と指示した監督が、自分のヨメになった途端に寸止めで終わらせてしまう……。


 あ〜あ〜、だからおまえは「ダメな方の」ポール・アンダーソンっていつまでも呼ばれるんだよ!


 当然、シリーズ続けて関わってるようなスタッフはミラが脱ぐものと思ってて、平然としていたと思うんだよね。しかしながら、今回から加わったような若手の撮影助手なんかは、もうわくわくしていたに違いない。生ジョヴォヴィッチが目の前で……! で、ベテランの撮影監督あたりが、


「ミラは前貼り使わないから、カメラ位置はここで固定な」


とか何とか言って、不必要なまでに幻想を掻き立てていたに違いない! それなのに……それなのに!


 え? 映画の内容ですか? ゲームのキャラや敵がいっぱいでてきたのでおもしろかったデス。


 まあそれだけではあんまりなので付け加えると、監督が「オレの3D演出見さらせ!」とばかりに気合いいれたと思しきところは、スロー多用しすぎでことごとくいまいち。フッ、技巧に溺れたな……(笑)。だいたいまだ先達が『アバター』しかないんだから、こういう人まねをやって喜ぶようなオタク野郎は、新技術に手を出すべきじゃないよね。


 ミラは相変わらずの命知らずのヒーローで、カッコ良く演ってます。他のキャラクターもそれぞれ見せ場がありの、和み系もいたり、オマケのゲスト出演もいたり、まあ悪くない。記憶喪失とか、捕まってるとかそういう設定がちらほら出て来ては特に何の伏線にもならずに消化されていくあたり、全然シナリオにこだわってねえなあ……という印象しかないですが。


 ふ〜、まあ、さすがにしんどくなってきたなあ……それでも懲りずにラストは新たな戦いを示唆して終わります。終わりのないのが終わり、それがレジデント・イーヴィル・レクイエム。何だかんだ言って、次も見に行ってしまうと思います。アンダーソンはやっぱり脚本だけ書いてたらいいと思うよ。


 ところでジルのネタはよくわからなかったので、そろそろゲームの『バイオハザード5』をやろうか。レオンとエイダのファンだから『4』が楽し過ぎたせいで、まだ買ってもいないんだよね。

バイオハザード5 オルタナティブ エディション

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