『舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵』歌野晶午

 ひさびさ歌野さん。


 火災の焼け跡から、その家に住んでいた金貸しの老婆の死体が発見される。しかし、死因は焼死ではなく、十数カ所の刺し傷。さらに、金と債務者の記録が行方不明に……。刑事の舞田歳三は、姪のひとみの何気ない呟きに着想を得て、事件の謎に挑む!


 いや〜、ひどいねこのタイトル! 作中、ダンスがまったく関係なく、探偵もろくにやってないよ! 主人公は叔父さんの刑事なのに……。なんだろ、このタイトルの方が食いつきがいいのか? 信じられん……。


 しかしながら、小学生の姪と刑事の叔父が遭遇する、「日常の謎」と「刑事事件」を組み合わせたバランス感覚は悪くない。連作短編的な要素が、各話でつながったりつながらなかったりで、最後の話で収束するという要素もないので、一冊の本としては物足りないが……。
 ほどほどに陰惨、別にほのぼのはしない。クオリティ的には安定しているが、何ということはない一本。

密室殺人ゲーム2.0 (講談社ノベルス ウC-)

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