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”通天閣は心斎橋じゃない”『GANTZ:O』

映画 アニメ


『GANTZ:O』特報 第二弾

 『GANTZ』がCGアニメで映画化。

 オニ星人との死闘の果てにリーダー玄野計を失い、弱体化した東京チーム。新メンバーである加藤勝を加えて次に転送された先は、すでに大阪チームが戦い始めた道頓堀だった。「ぬらりひょん」と呼ばれるターゲットの元、妖怪たちが百鬼夜行を繰り広げる中、熾烈な戦いが始まる……。

 実写版はもちろん見ていないが、今作はそれより後の時系列、「O」のタイトル通り大阪編を抜粋して映画化。なんだ……ONIのOじゃないのか、と言うぐらいオニ星人編が好きな僕ですが、まああれも坂田さんや風のキャラ立ちがあってこそのものなんで、単発の映画にするならスケールデカくてギミックの面白い大阪編になるかな。

 その坂田さんや風などサブキャラはすでに死んだことになっていて、玄野、加藤、レイカ、おっちゃん、西くんぐらいしか主要人物は出てこない。が、カットされたと言うよりは、冒頭の玄野の死も含め、そうしてキャラクターが死んだことによってストーリーが分岐し、原作と違うパラレルな展開になったように思える。もし玄野が……もし加藤が……と想像して、キャラが減ってチームの戦闘力が低下し、より不利になった状況をシミュレーションした話と捉えても面白いかもしれない。
 まあ大阪チームも星人側もキャラが減っているので、単に尺の都合で切っただけと見ても全然問題ないが……。

 大筋の流れは原作とほぼ同じだが、正義感溢れる加藤のキャラクターは誰であろうと助けようとするから、生き返らせる対象が玄野じゃなくとも話が成立するのだな。もちろんキャラが減っているので、見せ場も減って縮小版のような印象は否めないが、単純にバランスだけ考えたらこぢんまりとうまくまとめたな、と思わせる。

 原作もCGで描かれているので、CGアニメの表現と相性も良かったのだろうが、今回はMX4Dで見たのも幸いして、振動や水しぶきのエフェクトも含めて十二分に世界観を味わえたように思う。正直、話は知っている上に縮小版なので、普通の2D上映だと割合淡々と観てしまったかもな、という気がするね。

 ビジュアルの再現度も高く、総じて良かったと思うが、バトルの組み立てはもう少しサプライズが欲しかったところでもあるな。吸血鬼がいないので、西くんの活躍が増えるあたりなど、配役的にこれしかないところだったのが逆に見え見えで、もう一捻りが欲しかったところである。

 ところで、大ボスのぬらりひょんの初登場カットが通天閣の上にいるシーンがあるのだが……あれ、何で通天閣なんだ? 他の舞台はすべて道頓堀なのに、あそこだけ違和感が……。いや、地元民じゃなきゃ近所みたいな認識なのかもしれないが、駅にすると二駅ちょい、2キロは離れているぞ。交通は麻痺しているだろうし、堺筋さえ空いていれば、あのバイクに乗ったらあっという間に着くのは間違いないが、そもそも串カツ屋は道頓堀にもあるわけで、なぜ新世界までわざわざ行ってまた戻ってきたのか、超謎だ……! そもそも信号で区切られてるゾーンはそこまで広かったのか……?
 まあ大阪だから、ということで安直に出したんだろうが、大阪以外の人が見たら、通天閣が道頓堀にあるって勘違いしはるやないかっ!