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”人間核弾頭、復活!”『バトルヒート』

映画 ドルフ・ラングレン


 ひさしぶりのドルフさん主演作。


 国際的人身売買組織を息子たちとともに牛耳るビクター・ドラゴノビッチ。バンコクで彼の妾腹の息子が仕切る売買を追う刑事トニー。トニーの情報を受け、ニュージャージーに入港したドラゴノビッチの船を待ち受ける刑事ニック。ドラゴノビッチは逮捕されるが、その際に四男を射殺したニックに、復讐の魔の手が迫る……。


 『エクスペンダブルズ』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20141121/1416568563)シリーズを除くと、劇場公開されてると言っても本当に抱き合わせの企画上映ばかりだったからなあ……。最近では『マキシマム・ブロウ』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20130329/1364385830)とかか。今回はトニー・ジャーと初共演ということで、これはジャーさんも『エクスペンダブルズ』入りの期待が高まるところか。
 さらに回し蹴りが上手すぎるFBI捜査官としてマイケル・J・ホワイト、刑事ドルフさんの上司にピーター・ウェラー、ロシアン・マフィアで敵役にロン・パールマンと、綺羅星のごとき往年のアクション・スターが集結! B級色が強いとも言うが気にしない!


 さて、ドルフさんは情報屋をハアハア言いながら捕まえる、ちょっと歳いった真面目な刑事。妻と高校生ぐらいの娘一人。しかしロシアン・マフィアのロン・パールマンを逮捕する際に、その末息子を射殺してしまい、復讐のために家にRPGを撃ち込まれる! 目の前で妻を殺されたドルフさん、復讐の鬼となり刑事の身分を捨てて、まずはロン・パールマンを保釈させた弁護士を惨殺!


 ドルフさん本人はマサチューセッツにも行ってた超才人なんだけれど、実際映画でのはまり役は、どうしてもこういう愚直な殺人マシーンになってしまうのな。あまり頭は良くなく直情的で……。まあ大筋はそれでいいとしても、今作ではマイケル・J・ホワイトに銃を渡されてあっさり罪を着せられてしまうあたりの木偶の坊感が強烈過ぎて引いた。いや、ちょっとは怪しいと思うところでしょ!


 その銃はマイケル・J・ホワイトがトニー・ジャーの同僚(もうじき二人目の子供が生まれる、というのが死亡フラグであった)を撃ち殺し、さらに自らをも撃って偽装工作済みのもの……ということで、あっさり騙されたトニー・ジャーがドルフさんに襲いかかる!


ジャー
「なぜ殺した!」


ドルフさん
「……?……」


 全然なんのことかわかっていないあたりが、まことにドルフさんらしい……。


 ジャーはタイの刑事で、国内に溢れかえる人身売買を追って、ロン・パールマンにたどり着いたばかり。かつて売買されていた女を救い、彼女と恋人関係に……。今作ではトニー・ジャーのラブシーンという珍しいものも見られるぞ。
 正直、『マッハ無限大』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20150220/1424442939)ではもはやピークを過ぎてしまったかな、と思ったジャーだけど、ハリウッド映画で全体のアクションの分量を抑えると、やっぱりキレキレに見えるわ。超高打点キックもここぞというところだけ使えば充分すごい。声が出るね。


 中盤でそのジャーさんと蹴り合いを繰り広げるのがマイケル・J・ホワイト。最初、なんか太ったおじさんが出てきたな、と思ったが、太ってる上にただの捜査官なのになぜか動きが速すぎる男。リーチと体格の差を利用してジャー相手にも優勢! 特に太鼓腹で蹴りを跳ね返したシーンには爆笑したね。これはこの切れを保ってもう少し太れば、サモハンみたいな動けるデブになれるんではなかろうか。


 ドルフさん、ジャー、ホワイト、パールマン四人それぞれがいいシーンを用意されていて、見せ場の割り振りもうまい。ほどほどにハードで陰惨さもあり、非常にバランスの取れたアクション映画で堪能しましたね。これは劇場でかける価値のある映画だ。

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