"ロリコン展開にやきもき!"『レジェンド・オブ・トレジャー 失われた七つの秘宝』


 リーブル梅田で朝一回だけ、という興行でしたが、めげずに行ってきました。まあ最終日にやっとだけどな!


 1910年代の中国、武当山で開かれる武術大会に参加するため、考古学者の唐雲龍は、娘の唐寧と共にはるばるやってきた。しかし、大会に参加するのは娘一人。彼の狙いは、山の道教の寺院に眠る「七つの秘宝」を揃えることだった。一方、七つの秘宝の一つである神剣を狙い、女盗賊の天心も武術大会の招待状を奪って現れる。


 でも面白かったですよ! 『ミラクル7号』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20120327/1332836188)、『星空』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20120325/1332664607)のミラクル女子ことシュー・チャオちゃんが、『イップ・マン 誕生』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20120423/1335162864)で見せずに終わったカンフーを披露する、ということで必見だし、そのお父さん役のチョウ・マンチェク(ドニーさんと揉めて好感度ダウン中だがな!)の動きも、往年の驚愕するような身体能力は影を潜めたものの相変わらず美しい。


 『恋の紫煙2』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20130327/1364302248)でフライト・アテンダント役で、なかなか不遇な役回りながらも美人であったヤン・ミーが、ツンデレの女怪盗役で登場。化粧濃いぞ! 最初はマンチェク教授相手にツンツンしているのだが、根がいい人なので、彼が娘のために頑張っている姿に段々ほだされることになる。独り身が長い教授も、ぶつくさ言いながらも手伝ってくれる彼女のことが段々気になってきて……。マンチェクさんは相変わらず華がないが、ジェット・リーほど堅物じゃないし、ドニーさんほど自分好きそうでもないしで、こういう単純な恋愛ものもはまる感じ。


 娘が武術大会に出て、寺の要人が全員会場に集まっている間に秘宝を盗む、ということで、おまえは出ないのかよ!と突っ込まれるマンチェク父。病気のことは父には隠されていたのだが、変調に気づきつつある娘も、完全燃焼するために武術会で大活躍。ライバルとなるのは、その寺の住職様に見込まれた、病弱な母を世話する青年。しかし、シュー・チャオ娘は崖から落ちてその母親に出会ったことで、息子の結婚相手に、と見込まれる。惹かれ合う二人……。青年は住職に見込まれた通り、純朴な好青年で、普通ならいい話なんだけど……いやいやいやいやいや、演ってるのルイス・ファンだから! もう40だろ!と実年齢を突っ込んだら、にわかに生臭くなってくるから不思議だ。シュー・チャオさんは何歳だと思ってるんだ! また母親が「大丈夫!」とか言い出すし! 大丈夫なのか、このロリコン話が成就しちゃったらまずいんじゃないの、と別の意味でハラハラするのである。本当ならお父さんが怒り出すところなのだろうが、目下の所、彼は病気を治すことで手いっぱいだからそんな暇もないし、そもそも治らなかったら結婚もへちまもないんだから、まあ関係ないわけだ。


 娘の病状が急速に悪化する中、秘宝はついに五つまで集まり、残りわずか、というところで、寺の要人であるデニス・トーがその正体を現し、最後の秘宝を手にいれて、七つ揃った時にその力で生まれる仙丹を出現させる。これを手に入れるためにマンチェク教授も必死になっていたわけだが、デニス・トーが仙人になるためにそれを体内に取り込んでしまう! デニス・トーも髭生やすとなかなか悪い感じでいいですね。
 マンチェク教授、怪盗ヤン・ミー、ロリコンルイス・ファンが三人がかりで戦うのだが、まったく歯が立たず、一人、また一人と倒れ……。追い詰められつつも、娘のために立ち上がるマンチェク教授だが、そこで敵の意外な弱点に気づく……!
 何だかんだいってラスボスがフルパワーにならずに終わる展開が、エクスキューズがついてるようで好きじゃないのだが、今回はきっちりパワーアップされてしまった上で、その結果生まれた弱点を突いて独力で倒す、というところが良かったね。『ブレイド』一作目なんかも、同じ理由で好きだし。


 しかし、死闘の末の強引かつ感動のラストシーンで、ルイス・ファンは画面の外で気絶でもしてるのか急に出て来なくなったので、やっぱりロリコンエンディングは色々な意味で危ないということで却下されたんでしょう。ほっとしたぜ……。

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