“白い服の異常な昼”『ビガイルド』


映画『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』本予告

 ソフィア・コッポラ監督作!

 北部の負傷兵が運び込まれたのは、女ばかりが暮らす南部の女子寄宿学園だった。手当をしながら、七人の女たちはそれぞれに男に惹かれていくのだが……。

 監督の作品は初見だったのだが、娘ッポラさんは正直あまり興味のない題材ばかり撮る人だなというのが正直なところ。が、今回は欲望渦巻く『白い肌の異常な夜』のリメイクだそうで……え? リメイクじゃなくて、同原作の二回目の映画化? まあええやん。

 さて、映画は白っぽい服装、木漏れ日で目に優しいビジュアル、小川のせせらぎや鳥のさえずりが終始聞こえる音響設計。ほうほう、これは……眠いです……。いや、コリン・ファレル負傷兵が運び込まれるところまでは起きていたのだが、環境音の穏やかさにいつしか睡魔に魅入られ、問題の手当てシーンなどで熟睡しました。いや、これだけ寝たのは久しぶりですね。

 かなりランタイムは短い映画なのだが、ちょいちょいディティールを端折ってるので驚いたところも。終盤、コリン・ファレルが鍵を開けることを頼んだ結果はすっぱり端折られ、クライマックスの会食に至る流れも急にシーンが飛んだ。
 単に絵や音でムードを作るだけじゃなく、シーンを積み上げないのでますます雰囲気の映画になるのであろうかな。

 まあ今回はあまりに寝たので、ソフィア・コッポラ初体験はお預けということでよろしかろう。次作を見るかはまた別の話だが……。