“後継者は誰とか”『ジグソウ ソウ・レガシー』(ネタバレ)


映画『ジグソウ:ソウ・レガシー』予告

 ソウシリーズ復活!

 街で次々と見つかる惨殺死体。その手口はあの「ジグソウ」ジョン・クレイマーそのものだった。どこかでまたゲームが行われている? だが、ジョン・クレイマーの生物学的死亡は10年前に観測されていた……。

 監督はスピリエッグ……じゃなくてスピエリッグ兄弟。名前覚えにくいな!

 公開初日から「叙述トリックだ」などとTwitterに書かれていて、興ざめした状態で観たが、まあそれを抜きにしてもひどくつまらない代物だった。知らなくても多分すぐに気づいたであろう、古臭い時系列ズラしなので、こりゃバレバレだよ……。
 そもそも「ジグソウは生きていた!」なんて前シリーズの4以降ずーっと引っ張ってきたネタなのに、ここでまたやられても誰も信じるわけがない。で、じゃあ誰がジグソウ役をやっているのかというと「後継者」で、これまたこのネタかよ、という……。もう完全にネタ枯れしていて、1ミリも心が動かされない、興味一つ湧いてこない。

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 誰かしらトビン・ベルさんに匹敵する魅力のあるキャラが登場すればいいのだが、後継者ネタを引っ張る限り、そのキャラは主要登場人物の中にいるが誰かはわからない、という体裁を保たなければならない。必然的に、カリスマ性や華があったり異彩を放つ人物は混じれず、ひたすら平凡な顔をしたキャラが並び続けることに……。間違ったコンセプトを延々と引きずっているから、面白くなるわけがないんだよ!

 10年の月日が流れている、という設定なので、ジグソウマニアなんかが登場しているあたり『スクリーム』っぽいメタ視点も感じたが、『スクリーム4』のような大ネタもなく、結局生かせずに終わった感じ。
さて、おなじみショックシーンは、技術が進んで良くなっているかな、と思いきや、どうもテンポが悪い上に、なぜか生々しさが感じられないのだよな。

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 フリーパスで観たが、1円も費やしたくない映画であった。スピエリッグ兄弟を持ってしても何ともならなかったのか、そもそもこの二人も過大評価だったのかは次作を待つとして、『ソウ』シリーズ自体はやっぱり終わっておくべきだったな……。次があってももう観ないだろう。