”必殺のジーグブリーカー”『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』
イタリア映画!
チンピラのエンツォは警察に追われ、放射性物質の詰まったドラム缶に落ちたことから超人的なパワーを得てしまう。浮かれて悪事を働くエンツォだが、闇取引の最中、世話になっていた男が殺されてしまう。かろうじて逃げ延びたエンツォだったが……。
鋼鉄ジーグ……ああ『第三次スーパーロボット大戦α』に出てきた、スーパーロボットなのにSサイズなアレか……。小隊の穴埋めに便利だったよね……。
それぐらいのぼんやりした記憶でしか鋼鉄ジーグを把握していなかった僕ですが、そもそも世代ではないので……再放送でも見た記憶がない。しかしながら、日本の番組が海外のケーブル局なんかで放送されて妙なブームになることはちょいちょいあるようなのである。
さて、主人公はケチなチンピラだが、ある日放射性廃棄物の詰まったドラム缶に落ちてしまい、強靭な肉体を手に入れてしまった男。本人は家でオナニーしてるおっさんで、全然正義感とかなくて、ヒーローにも興味なく、当然、鋼鉄ジーグの存在も知らないのであった。ジーグを知っているのは近所に住む若干頭の弱い女アレッシア。裏稼業で世話になっているじいさんの娘で、主人公は少々煙たがっている。が、じいさんの死をきっかけに行き場を失った彼女を超人的パワーで助けてしまったことから、ジーグと同一視されるようになる……という流れ。
その前は怪力でATM壊したりして(出てきた金はスプレーで汚されてて使い物にならない)、パワーも悪いことの役にすら立ってない状態だったのだが、この人助けをきっかけに狙われるようになり、なし崩し的に悪役に追いかけ回される。
身体は頑丈になり傷の治りも早くなるが、ちぎれた足の指はくっつかない、となかなか微妙な能力で、本人もいきなりスーパーヒーロー然とはせずにチンピラ稼業に未練がある。が、アレッシアに諭され、少しずつ正義に目覚めるように……。
ヒロインであるアレッシアが、可愛らしく主人公に優しく無防備でおまけにやらせてくれるのがなかなか都合がいい感じ。その中でも自分勝手なセックスはだめ!と一応の線引きはされていて、「頭も股も緩い」ようだけど違うんだ!という風にバランスを取ろうとしてる感じね。しかしまあ非業の死を遂げて主人公の成長を促すあたり、やっぱり都合いいキャラだったな……。
悪役の人が超歌上手くて怖い。単細胞でいかにも小悪党っぽいのだが、妙にイケメンで不気味な存在感が出てきて、これはご当地の藤原竜也的なポジションの人なのであろうか。主人公のダークサイド的存在になるので、「元のアメコミでは名のあるヴィランなのだろう……」と思ってしまうところなのだが、いや、原作のアメコミはないから……(笑)。せっかくだから『鋼鉄ジーグ』の敵キャラにでもなぞらえてあげればよかったんではないか。
アメコミものっぽいヒーローのオリジンに着地し、なかなか良くまとまった映画なのだが、アクションも含めて今一歩、という感じでもあったね。主人公が世界中に顔をさらしている辺りも、これではヒーロー稼業も長続きせんだろう、という感じ。
そう言えば、ジーグ・パーンサロイドっていう半人半馬形態もあったな……。もし続編があるならこの形態も再現しないものだろうか?
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