『新機動戦記ガンダムW フローズン・ティアドロップ 9 寂寥の狂詩曲(下)』隅沢克之

 いよいよ物語も佳境だそうで、とうとうラスボス?が登場しましたよ。いや、とっくに登場はしていたはずの人物なのだが、退場したと思われた人が黒幕というのは、『ARMS』などを思い出しましたね。そして黒いウイングゼロ! 


 しかしまあ、ストーリー展開はいいとして、「魂の輝き」とか、どうも言葉のセンスのイマイチ感がここに来て目立ってきたな……。本編三話の脚本で「僕たちが戦うのは無意味だ」という台詞を、池田成が「戦っちゃいけないんだ、僕たちは!」に直したという話を思い出したが……。相変わらず過去篇交えて進むため、どうしても淡々として感じられてしまう上に、いよいよガンダム同士が本格激突というところなのに、今ひとつ気の抜けた文章が続くのはどうしようもないところか。ああ……その点ではUCが羨ましい……。福井晴敏ぐらいの盛り上げ上手もおらんからなあ。


 さて、そろそろモビルスーツのデザイン、公開されんかなあ。