"ネタバレした奴はゾンビ少女に喰われろよ"『キャビン』(ネタバレなし)

※予告はネタバレだから貼りません。


 ホラー映画!


 大学生のデイナ、ジュールス、カート、ホールデン、マーティの五人は、夏休みを利用してカートの従兄弟の持っている山奥の別荘へと遊びにやってくる。不気味な肖像画やマジックミラーのあるその別荘を少し気味悪く思いながらも、自然を満喫する五人。だが、何気なく入った地下室には、不思議な道具がいくつも転がっていて……。


 ネタバレ厳禁、特に予告を見るのがやばい、という話だったので、なるべくシャットアウトしておった。劇場でも予告編に二回ほど遭遇したので、目をつむって、耳に指を突っ込んで動かして声を聴かないようにして……結果的には大正解であったね。この記事でも、一切ネタバレはいたしませんので、安心してお読み下さい!


 素晴らしくベタベタな設定が最高ですね! 山奥の山荘にやってきた五人を襲う恐怖、ということで、ヒロイン、わざわざ金髪に染めたビッチ、マッチョ野郎、プチインテリ、キモオタ、とだいたい殺される順番までわかりそうな面子ではないか! それが入ってはいけない地下室にわざわざ入ってしまい、なんとその山荘に眠るゾンビ一家を甦らせる呪文をなんとなく唱えてしまうのだ〜!
 果たして、甦ったゾンビ一家によって、メンバーは容赦なく惨殺されていく! 乳を見せてサービスシーンしたビッチさんが殺され、マッチョことマイティー・ソーことクリス・ヘムズワースも、寄せばいいのに「みんな別行動するんだ!」と死亡フラグをガンガン立てる! うおおおお、すげえ、なんてありきたりなホラー映画なんだ!


 さて、巷間では、冒頭でパンツ姿を披露したヒロインに話題が集中しがちですが、オレのイチオシは子役時代からフィルモグラフィーにホラーばかりがズラズラと並ぶ、新世紀のホラー・プリンセス、ジョデル・フェルランドちゃんで決まりですよ。今回はゾンビ親子の中の娘ちゃん役。地下室のシーンで肖像画が映りましたね。そして満を持して地の底から復活……って、全然顔が見えんではないか! メイクしすぎだよ! 素顔は主演作『ケース39』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20111215/1323875433 )や『トールマン』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20130120/1358690368 )でお楽しみ下さい。まあでも、せっかく美少女なのにわざわざ顔を潰して片腕を切り落としてラリアートまで喰らった挙句、ラストまで暴れ続けるあの心意気に、オレは充分に萌え萌えしたね! 君がいる限り、ホラー界の未来は明るい! これからも頑張って下さい。


 ヒロインが桟橋に追いつめられるクライマックスは興奮したね。最後の一人となり、生き残りをかけてハラハラの死闘が……! まあこういうポジションの人は最終的にはこうなる、というのが色々とお約束として成立しているんだから、そんなに心配はいらないんだけどね! ハッハッハ!


 ……というわけで、一切ネタバレせずにお送りしましたので、まだ観てない人は、これぐらいの認識程度で観に行くことをオススメしますよ。予告も公式サイトもガンガンネタを割ってるので、一切見ないでちょうどいいくらいですね。


 ぼそぼそっと感想を付け加えておくと、ちょっと『貞子3D』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20120728/1343448434)を思い出してしまい、ジャンルへの愛があるのかないのか、いまいちようわからん映画でもあった。ネタ映画としては文句なく面白いし、サービス精神にも満ちあふれているので、超楽しいんだけど、逆にお祭り的で物足りない感もあり。同じ題材で、もっと色んなパターンの話が成立しそうでもあるが、一回限りの飛び道具だよなあ、これは……。

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