"タイラント再起動!"『バイオハザード・ダムネーション』


 CGアニメ版『バイオハザード』!


 ロシア圏スラブ共和国で生物兵器(BOW)の活動が確認された。エージェント・レオンは休暇中に呼び出され、スラブに潜入するが、内戦の勃発によってアメリカは撤退を選択する。だが、政府と反政府軍の動向にきな臭いものを感じたレオンは、単身調査を開始。反政府軍の操るリッカーと戦うことになるが……。一方、政府軍に協力者として派遣されて来たエージェントは、あのエイダ・ウォンであった。


 『デイジェネレーション』に続いて二作目。実写版『5』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20120927/1348741324)、ゲーム版『6』に合わせて公開ということで、全部レオンが出ている。皆勤! そしてエイダさんも皆勤。やはりヒロインはこの人なんだよ(笑)。


 全編ゲームのプロモフィルムなんだが、まあ実に徹底されている。ストリートから始まり、鄙びた建物から地下に降りて近代的な研究所へ、というゲームの定番の流れをそのままなぞる。登場する敵もまずはリッカーから!
 街には寄生生命体プラーガに巣食われ、ガナードとなった人々が溢れており……って、なんかゾンビなのかガナードなのかよくわからん! 知能が残ってるのがガナードだが、そうじゃないようにも見える。


 完全にゲーム版が好きな人向けで、さらに格闘シーンなどのフィードバックも双方向でなされているのだろう。おなじみエイダさんの回し蹴りもあるぜ! しかし全然そうは見えない人が鬼のように強いあたり、さすがはCGアニメだ。このスカートでその動きは出来んだろ!


 そんな中でも、操られたリッカーが助けてくれる展開はゲームではありえないものだし、タイラント複数襲ってくるのも大盤振る舞いで良かったですね。ロケットランチャーを持ち出して、これで勝つる!と思ったら通じないあたりの外し方もうまい。あれはやっぱり体力を半分ぐらいに削ってからじゃないと使ってはいけないのだよ。
 都合いい場所にあったタンクローリーの爆発に巻き込まれたタイラント、わはは、今度は勝っただろう、と思ったら、コートが弾け飛びその真の姿を現す!


「リミッター、解除されて行きます!」
「スーパー……タイラント……!」


と思わずアテレコしちゃったね。
 映画のレオンは最初からマシンガン持ってていいな〜、と思ったが、ゲームと逆に終盤で弾切れを起こし、左右から二体のタイラントが……。この絶体絶命の状況で、それでもナイフを構えるレオンに痺れましたね。ゲームだとこういう時、「あ〜やめやめ、リセットリセット」となりがちなわけですけど、いやいや投げちゃダメだ!と言ってるわけですよ。


 支配種型のプラーガの増産ってのは、今後ゲームにも絡んでくるネタかな。色々盛り込んでるわりにはまとまった話で、ゲームの流れも組み込んでいる。良いファンサービスであった。エイダさんの大活躍も観られたしな!