”シェリー・イン・ワニダーランド”『マンイーター』
ミア・ワシコウスカちゃん主演(違います)のワニ映画!
両親と共に、山奥にワニ鑑賞のボートクルーズにきた少女シェリー。だが、ガイドや他の観光客と共に乗ったボートが、巨大な何者かに襲われ座礁する。潮の満ちる小島に取り残されたシェリーたち。襲いかかる巨大な影……それがこの河をテリトリーとする数mもの大きさのワニであった……!(ミア・ワシコウスカ視点あらすじですので、実際の主人公は違います)
『永遠の僕たち』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20120108/1326014246)のワシコウスカちゃんが主演ということ(重ねて言いますが違います)で観てきました〜。ラダ・ミッチェル、サム・ワーシントンなど出てて、豪華キャストじゃないか……と思ったら2006年作品なのね。そんなわけで清々しいぐらいのチンピラ役のサム・ワーシントン。ありゃりゃりゃりゃ、という結末を迎えますけど、別に『ディープ・ブルー』のあの人のようなサプライズではなくて、当時は単に無名だっただけなのでございます。
で、主演はマイケル・ヴァルタン……『25年目のキス』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20110607/1307376481)の先生やんか! まあまあイケメンなのに、絶妙なまでに弱々しいオーラ。国語教師に続き、旅行ライターという肩書きがぴったりだ! 冒頭で飲まされてた蠅入りコーヒーになんとなく『テキサス・チェーンソー』の田舎の不気味さを思い出しつつ、舞台は早々にワニのテリトリーへ。
現地までたどり着いて撮影するギリギリの予算しかなかった、ということが画面の端々から感じられる低予算感覚。主な場面は冒頭を除けば二カ所しかない。途中の川の上の離れ小島のシーンでも、妙に顔アップのショットが多く、これはたぶん別の場所で撮影したんだろうね……。
登場人物もそれなりに多く、これが片っ端から惨殺されまくるのか、と期待が高まったが、こちらはかなり控えめであった。キャラクター多い割には人物配置が曖昧だったのだが、みんないっぺんにいなくなるあたりにちょっと納得してしまったな……。
ワニ登場以降はそこそこ迫力もあって、全体的には悪くないのだが、やはりこういう映画には、もう少し荒唐無稽に振り切れてもいいので、さらに一つ、二つの上積みを期待してしまう。それは過激な捕食シーンであったり、野生(ワニ)と理性(人間)の息詰る攻防であったり、犬絡みのコミカル要素だったり、まあなんでもいいんだけれどね。やっぱり『ピラニア3D』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20110828/1314523242)の方が良かったな〜。古いところでは『アナコンダ』。そうそう、『アナコンダ』の蛇ハンター(ジョン・ボイト)や、『UMA レイク・プラシッド』の婆ちゃんみたいにあくの強い人間キャラも欲しかったね。
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