"食らえ! 我ら兄弟の奥義、その合体技を!"『タイタンの逆襲』


 ギリシャ神話映画の続編!


 かつて封印された神々の父クロノスが復活せんとしている。ゼウスはポセイドン、息子である軍神アレスと共に地底へと赴く。クロノスを再び封じるにはハデスの力をも借りるしかない。だが、思わぬ裏切りによりゼウスは捕らえられてしまう。一方、妻を失い、息子と共に漁師として暮らしていたペルセウスは、父の身に起きた異変をポセイドンにより聞かされ、ついに立ち上がることを決意する……。


 ハリウッド大作らしい薄味さ加減や、にわか3D変換など、諸々の不評が積み重なっていた前作(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20100511/1273580522)だが、『ホームズ』に続いて、これも一作目より面白かったな〜。


 続編ということで、とりあえず説明なしでサクサク進む。リーアム・ニーソンのゼウスとレイフ・ファインズのハデスという、別にどっちがどっちでもいいんじゃないの、という兄弟の争いについては前作を参照。新たに登場したゼウスの息子アレスが今回の重要キャラです。アレスと言えば『インモータルズ』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20111029/1319821054)での残念な役回りが記憶に新しい不遇のキャラクターだが、さて今回は……。


 なんだかんだで捕まってしまったゼウスを助け出すべく、ペルセウスが行動開始。最初から英雄として認知されてるので、ここでも余計な説明や軋轢が一切なし。呼んだらペガサスが飛んでくるし、それで飛んで行って女王軍のところに駆けつけたら、大「ペルセウス! ペルセウス!」コール。うわ〜、超話はええ〜。


 まあそんな感じでストーリーは非常に大味なのだが、今回は最初から3Dということで、売りの映像はかなり頑張ってたな〜。冒頭のキメラ大暴れ、サイクロプス襲撃、天を舞うペガサス……。敵のサイズが段々大きくなってきたな〜、と思ってたら、ラストバトルはとんでもない巨大さでとうとう怪獣映画に! 3D効果も空間の奥行きを感じさせるところや、物がこちら側に落ちてくるシーンなどはかなりの迫力で、前作のリベンジとばかりに練り込まれてる。モンスター映画としては映像だけで楽しめるレベルに到達し、いい感じ。


 しかしまあ、最大の見どころはリーアム・ニーソンレイフ・ファインズの合体攻撃であった。完全にRPGのノリだね、これは。ゲーム世代か……。

タイタンの戦い [Blu-ray]

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