"ちょっと宇宙行ってみない?"『銀河ヒッチハイク・ガイド』
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- 発売日: 2010/12/22
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バイパス敷設工事のために一方的な通告を受け、自宅を壊されることになったアーサー。だが、その時点で実は地球は滅亡の30分前だった!? 実は宇宙人だった友人のフォードに助けられ、宇宙に逃れたアーサーの眼前、宇宙バイパス工事のために地球は爆破されてしまう。宇宙を渡り歩くための手引書「銀河ヒッチハイク・ガイド」の著者でもあったフォードと共に、アーサーは前途多難な旅に出ることに……。
冒頭の家解体→地球解体のシークエンスが面白く、後はすんなりと観られたなあ。ここらへんで、早くも好き嫌いが別れるのか、とも思うが、露骨に凡人な主人公が、その辺りを消化するためのフィルターになっている。回りを固めるのがモス・デフ、ズーイー・デシャネル、サム・ロックウェルと個性派メンツなので、これはもう平凡であればあるほどいいということか……。
そう、ズーイーですよズーイー。ズーイーと言えばご存知『(500)日のサマー』。僕の心の中のサマーのまぼろしを消し去るべく観ました。そう、何かまったく違う演技やキャラクターを観れば、あのイメージも薄れることだろう。さて今作のズーイーは、仮装パーティで主人公と出会い、「マダガスカル行こうよ!」と試す意図で誘いをかける非日常に焦がれる女、その場ですぐに「オレの宇宙船見に来ない?」と誘ってきたサム・ロックウェルに乗り換える……って、ほとんど同じキャラじゃねえかよ! くそっ、ズーイーかわいいよ、ズーイー! 次は『エルフ』かな……。
そしてサム・ロックウェルの乗りは相変わらず良いわ〜。これが銀河系大統領とかひどすぎて最高!
イギリスと言えば紅茶ということで、「紅茶もどき」というのは、かなりこだわりあるギャグなんだろうな、とか、なじみのないこちらには色々と類推しながら観るしかないのが、ちょっともったいないところ。素養がある人なら、もっと面白く観られるに違いない。
スケールが壮大、かつ地球の論理など超えたシニカルな価値観で話が展開して行きながら、最後は意外に身近なテーマに着地して来る、というのは一つのパターンかな。小さなエピソードの連続の裏に、大きなストーリーが見え隠れする、という構造は、実は連続ドラマ向きだと思う。原作もかなり長いようだし。のほほんとした語り口で皮肉を連発するテイストに、ニヤニヤとしてしまうが、全体にテンポはゆるめ。
原作も読んでみるかなあ。かなり忠実に作ってあるようだし。このレトロな感覚を対置できるほど硬派なSFも読んでいないわけだが……。
- 作者: ダグラス・アダムス,安原和見
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
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- 出版社/メーカー: タキコーポレーション
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