人妻旅情 北近江・琵琶湖の旅 後編
さて、日頃はぐだぐだと10時ぐらいまで寝がちな僕ですが、やはり旅先でぐらいはね、健康的に早起きしたいと思います。7時起床! 朝風呂(またオレ一人)! まあ旅館なんで、この時間に起きないと朝ごはんにありつけないからなんですけどね!
朝食は焼き魚と豆腐と玉子焼と……という、何の変哲もないメニューであった。おひつに三膳分以上のご飯が入っていたので、うっかり全部食ってしまったが……。
食後は車で10分ほどの、賤ヶ岳へ送ってもらう。豊臣秀吉が柴田勝家と天下を争ったあの山ですね。そうそう大河ドラマ『江』絡みで旅館とかにグッズが仰山置いてあったり、駅に展示があったりしましたが、来る前はここらへんだったとは全然気づいてませんでした。
リフトで7分、山頂へ。リフトと言うと『フローズン』ですな。まあ凍死する心配はいらんだろうが、うっかり落ちたらやばい高さだったりするのは間違いない。
さらに10分ほど歩いて山頂へ来ると、琵琶湖と、反対側の余呉湖が見渡せます。この日は快晴で、晴れ男の面目躍如。
案内を見ると余呉湖のちょうど向こう側あたりに、柴田勝家が布陣したそうですね。そしてこっち側には秀吉が。フフフ、勝家よ、うぬ如きが天下をうかがおうなどと片腹痛いわ……と、いきなり歴女のごとくうそぶいてみる。オヤカタサマ〜!(色々混じりすぎ。しかもこの表記だと幸村でさえなく、むしろノッピー☆だ……)
ほほう、こやつが噂の賤ヶ岳七本槍か、なかなか良き面構えよのう……。
一息入れつつチップスターのり塩味を食す。ふう……いい眺めじゃわい。これこそ旅の醍醐味だね。
リフトは下りの方がスリリングだ。昼前ですが、ここから観光客が増えてきて、下からも上がってくる。ゲームの『バイオハザード4』では、向かい側から手斧を投げられたりしたので、その前に全員撃ち落してやらんとね……。
さて、木ノ本駅までぶらぶらと歩き、電車に乗って長浜へ。長浜港から、船で竹生島を目指すのである。せっかく琵琶湖の近くまで来て、宿もいわゆるレイクビュー的なものではないし、今行ったのも山。このままでは湖を堪能しないまま終わってしまうぞ! ということで、港へ。時間があったら昼飯を食おうと思ってたのだが、ついたら5分後に出航であった。タイミングいい!
20人ちょいは乗ってたかなあ。小さい船に見えたが、船内はけっこう広くて余裕。30分のクルーズで島に到着。
この島は無人島で、売店や寺、神社の人たちもみんな通いらしい。とりあえず売店でラーメン。なんの変哲もない醤油ラーメンでした。
腹ごしらえがすんだところで、130段の石段をわっせわっせと登り、お寺へ! しかし何か足りないな、と思っていたら、ここらへん舞台の小説やら漫画を読んでいないよなあ。山田風太郎に北近江の話はあったっけ? 先の賤ヶ岳にせよ、山風先生には一度もフィーチャーされてないような気がする。秀吉はよれよれの太閤になってからの方がよく登場するしなあ。
この回廊が重要文化財らしいのだが、
帰ってきてmixi日記を見たら、ちょうど翌日ぐらいに作家の小林泰三氏(京都在住)が来たらしい。氏の日記には井戸の写真が出ており、なるほど、目をつけるところがやはり違うのじゃな。
さて、再び船で長浜に戻り、一時間に一本しか来ない電車を待ってぶらぶら。駅の側のショッピングモールに行ったのだが、映画秘宝は置いていなかった……。
また駅まで迎えに来てもらい、夕食まで宿周辺を歩き回る。まあほんとに桜は綺麗で良かったです。
食後に缶ビール買って、部屋で一杯やりつつまたスパロボ。そして今邑彩の『鬼』を読みふける。平和だ〜。
部屋はちょっと電波が悪いので、風呂の後でロビーに出てiphoneでネット見てたら、泊り客のおじさんに話しかけられる。こんばんワニ! 挨拶したら友達増えるね! それにしても、最近なんかこういうことが多いような気がする……お誘いも地味にあるし……リアルにしろ、ツイッターにしろ、そんなにいい印象を与える何かがオレにあるのか? モテ期か!? やはりカリスマ……?
まあ交わした会話はどっから来たのか?とか実に地味なものだったが、いきなり「大阪行った時に、オムライス発祥の店に行きまして」と言われたのにはビックリしたな。北極星ですか? 「その近くの大阪帝国ホテルに泊まりまして」 わはははは、その向かいにキックボクシングのジムあるでしょ? そこに通ってますよ、僕。
この日は11時30分ぐらいまで起きていた。二日目ともなると、疲れも吹っ飛んで元気である。サラリーマン時代は3泊したのに丸三日、完全に寝こけていたこともあったが……。
翌日、晴れていたら彦根にでも寄ろうかと思っていたのだが、あいにくの雨。10時の電車で家路についたのであった。