『ミレニアム2 火と戯れる女』上下 スティーグ・ラーソン
- 作者: スティーグ・ラーソン,ヘレンハルメ美穂,山田美明
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/04/02
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リスベットの過去編なんだが、映画第一作で見せてしまった「燃えた」シーンを、小説ではこの第二作のほぼラストまで伏せてあるから、謎解きが成立しているのがポイント。
映画2、3は事実上テレビドラマ版の再編集的なものだったので、ダイジェスト的になるのもむべなるかな……だったが、さすがに原作はきっちり書き込んである。特にリスベットの心理だな……。心理をそのまま書き込むと言うのは、あまり小説としては上手いとは思わないんだが、話の流れに比して情報量の多い今作では、まあやむを得ないか。
映画では意味不明な挙動を見せていた「金髪の巨人」も、その支離滅裂さがちゃんと描かれている。特に痛みを感じないという下り。
映画版はこれらを積極的に描写しようという意気込みが、今ひとつ感じられなかったのが残念だな〜。単にお話を追っただけにしか見えない。
続きは3の感想でまとめて。