2010/10/3 K-1 WORLD MAX FINAL16 試合感想

 昨日に引き続き、MAXベスト16の海外ラウンドで〜す。
 こちらは韓国人選手多数登場ということですが、動員に影響はあるかな?

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▼第1試合 スーパーファイト K-1ルール 63kg契約 3分3R延長1R
キム・テファン(韓国/木浦ファイティングジム) 
VS
ファイヤー原田(ファイヤー高田馬場

 ファイヤーさん、ローでやられた! 相手の高校生は怖れ知らず! 軸足にドンピシャのカウンターロー、最初のダウンはズバリ打ち下ろしてた! これは効くわ。裕樹戦に迫る圧倒的さでカリスマを打ち砕いた。
 試合後は引退も示唆したファイヤーさん。高校生に何もできず潰されて、このまま負け職人もできんだろう。束の間の夢だったな……。


▼第2試合 スーパーファイト K-1ルール 63kg契約 3分3R延長1R
イ・ソンヒョン (韓国/仁川ムビジム)
VS
才賀紀左衛門(M&J/大誠塾)

 ミドル、前蹴りでボディを効かせた才賀が優勢……と思ったら、2ラウンドに接近戦を挑まれ、応戦するも打ち負ける。3ラウンド盛り返したが、2ラウンドの二度のダウンが響いて完敗。

 ガードも低かったし、接近戦のスキルで相手の方が上だった。まだまだ向上しないと……。こんな程度の子をスター扱いするには早過ぎる。気持ちは見せたから、また大口叩きながら這い上がって来てほしい。
 ソンヒョンはコンビネーションの散らしも上手かったなあ。きっちりオランダ式に仕上げてくる選手相手には、変則ファイターは分が悪い印象。

 これで日韓戦は二勝され、もう勝ちがなくなった。吉川と谷村に託すのか……。


▼第3試合 スーパーファイト K-1ルール 67kg契約 3分3R延長1R
イム・チビン(韓国/KHANジム/チームチビン)
VS
吉川英明(チームドラゴン

 序盤、ロー当てた吉川がちょっと効かせて来たか……と思ったのだが……。
 2ラウンド、虎の猛反撃! 出入りでローを蹴らせず、至近距離から連打連打! クリンチ、片手首相撲でホールド、そこからのフックからのコンビネーションに、吉川が全然対応出来ない! 上手過ぎる! ちょっとスキル差ありすぎたか……。
 3ラウンド、必死の粘りで逆転に賭ける吉川。気持ち強い。しかしボクテクでも圧倒的に上回るチビンが、打ち合いでもクリーンヒットで上回って終了。

 チビンはTATSUJI戦でもこういう風にペース取り返して勝ったよなあ。ガラスのボディをハートで補う。これを打ち砕くには、もっと圧倒的なパワーでないと……。

 これで日韓戦はここまで全敗! トップどころを出してないからだが、ちょっと舐めてたんじゃね?


▼第4試合 スーパーファイト K-1ルール 70kg契約 3分3R延長1R
パヨンソック・スーパープロ サムイ (タイ/スーパープロ サムイ)
VS
チェ・ウヨン(韓国/ソウルチョンムジム/Team CHIBIIN)

 1ラウンドはものすごく様子見だったパヨンソックさんだが、2ラウンドからギアチェンジ、強烈な右ローを落とし、ノーモーションの右カウンターを入れる。ほとんどクリーンヒットは入れさせず、実力では圧倒。
 3ラウンド、幾度か出していた左フックをきっちり合わせてダウンを取る。その後も随所でクリーンヒットを奪って試合をコントロール。危なげなく勝利。

 んが〜、うまい! ちょっと倒しそうにない、物足らない雰囲気はあるが、今回はアホみたいな技術差を見せつけた。でも、相手も結構いい選手だったと思うけど……。


▼第5試合 スーパーファイト K-1ルール 54kg契約 2分3R延長1R
イム・スジョン(韓国/Tエンターテインメント/サムサンイーグル)
VS
谷村郁江(リアルディール)

 あれ? 中止ですか?


▼第6試合 スーパーファイト DREAMルール 76kg契約 1R10分・2R5分
アンドリュース・ナカハラ(ブラジル/極真会館
VS
ムン・ジュンヒ(韓国/パラエストラテグ)

 タックル切って強烈なローを当てたナカハラ。引き込みにくるジュンヒの首を取り、チョークも狙う。パウンドも当て、優勢。しかし下から必死に仕掛けるジュンヒを仕留め切れない。ブレイクから引き込み、足関も狙ってくるジュンヒ。
 2ラウンドはナカハラも疲れたか、寝技では凌ぐ展開に。バックからマウントまで許す苦しい展開。ジュンヒは残る力でチョーク、三角、腕十字と狙うが、防がれガードに戻される。

 判定はナカハラだが、ペースを握りながらも大凡戦。


▼第7試合 FINAL16 K-1ルール 3分3R延長1R
マイク・ザンビディスギリシャ/Zambidis Club)  
VS
シャヒッド(モロッコ/ゴールデン・チーム)

 おたがいフックの距離で大打撃戦。シャヒッドがローを効かせるが、ザンビのミドルも走ってる。
 2ラウンド、ザンビのフックがシャヒッドのテンカオにタイミングよく合いダウンを奪う。そう効いた感じでもなかったが、次の一発はまともに入りシャヒッドは完全にダウン! このまま押し切るかと思われたザンビだが、シャヒッドのフックが顎先を捉え、取り返す!
 いや〜、こういう打ち合いはお互いガード固すぎて有効打なかったりするんだが、今回はうまくはまったなあ。
 3ラウンドも延々と打ち合い続け、ローを効かせたシャヒッドがやや取ったか? ザンビ逃げ切りでもおかしくないが……。
 判定は1−0ザンビで延長!
 なおもノンストップで打ち合う二人。アホだこいつら……クレイジーだぜ……。シャヒッドのローが相変わらず有効……と思ったが、残り一分、ザンビのフックがまたも直撃! パーフェクトなダウン。必死に立ったシャヒッドだが、足下が覚束ない。辛うじて凌ぎ切ったが試合終了。
 判定はザンビ!

 大熱戦。ザンビは微妙なポイントで延長に入られ、キシェンコやサワーに敗北を喫した過去があったが、今回は気持ちを切らさなかった。


▼第8試合 FINAL16 K-1ルール 3分3R延長1R
アルトゥール・キシェンコウクライナ/キャプテン オデッサ
VS
ハメド・カマル(モロッコ/ボスジム アムステルダム/K-1 WORLD MAX 2010 西ヨーロッパトーナメント優勝)

 タイスタイルで出たキシェンコだが、蹴りが遅いのでキャッチされてしまう。対角線コンビネーションが冴えるカマル。右ローは効いてきそうだ。スタイルを戻しプレッシャーをかけたキシェンコだが、優位に立てない。
 2ラウンドはまさかのアウトボクシングに切り替えたキシェンコ。ジャブと右ボディストレートを決め、ミドルを連続でヒットさせる。束の間、カマルの動きを止めるシーンもあったのだが、畳み掛けられない。逆にコンビネーションを被弾。
 3ラウンドに至っては、何がしたいのかわからない戦いぶりに。ポイントロスしているのはわかっているはずなのに……。

 判定はカマル。体格差で苦しい場面もあったが、最後は手数とローのクリーンヒットで押し切った。
 キシェンコは色々試している感じだったが、身体も小さくなって破壊力も大幅に落ちている。スタイル変更が今後うまくいくかどうかは未知数だが、こんな未完成な状態で出て来ても勝てるほど、甘い物ではないだろう。


▼第9試合 FINAL16 K-1ルール 3分3R延長1R
サガッペット(タイ/イングラム/元ルンピニースタジアム2階級王者、元ラジャダムヌンスタジアム・スーパーフェザー級王者)
VS
ミハウ・グロガフスキーポーランド/TKKFシェドリツェ) 

 グロガフスキーでかいな〜! リーチが凄い。
 スローペースの試合だが、なんとフックの交錯でサガッペットがダウンを奪われる。ちょっと不運な当たりだったが、綺麗に決まったな。しかし2ラウンド、これまたフックの応酬でヒットを奪ったサガッペットが、追い打ちの蹴り上げでダウンを奪取。
 3ラウンド、ストレート系のパンチを伸ばすグロガフ。サガッペはカウンターを狙うのだが入り切れず。
 グロガフが一票取ったが、延長に突入。延長もストレートを伸ばして前進するグロガフ。カウンターを狙うサガッペット。両者同数のヒットを奪うが、ほぼ差はなしか?
 判定は2−1のスプリットでグロガフ。わずかなアグレッシブさが明暗を分けたか。

 んん〜、まあ面白い試合ではなかったし、サガッペットもブアカーオに替えて呼ぶ程の選手ではなかったなあ。それでも「タイ代表」を振り切ったグロガフの戦いぶりはそれなりに評価されるべき。


▼セミファイナル(第10試合)FINAL16 K-1ルール 3分3R延長1R
ジョルジオ・ペトロシアン (イタリア/サトリ・グラディエートリウム・ネメシス/K-1 WORLD MAX 2009優勝)
VS
ヴィタリ・ウルコフ(ベラルーシ/パトリオット/K-1 WORLD MAX 2010 東ヨーロッパトーナメント優勝)

 出だしこそ快調にローを蹴ったウルコフなんだが、ペトロシアンの正確な攻めにすぐにスタミナ切れに。左ストレート、左ミドル、奥脚ロー、左右のボディとやりたい放題のペトロシアンだが、クリンチされて仕留め切れない。
 イエローをもらうウルコフだが、もう無理という風にやっぱり組んでしまう。
 判定でペトロシアンが圧勝。噛み合ない試合で残念。

 しかしまあ、レベルが全然違ったな〜。ウルコフも本当はいい選手なのかもしれないが、何もできなかった。


▼メインイベント(第11試合)FINAL16 K-1ルール 3分3R延長1R
ドラゴ(アルメニア/チーム SHOW TIME)
VS
イ・スファン(韓国/Tエンターテインメント/仁川ムビジム) 

 スファンがジャブ、左ミドルを打って回る展開。ドラゴは追いかけるもうまくかわされ、ヒットできない。このペースが続くのか、ドラゴが追いつくのか……と思ってたら、1ラウンド終盤にドラゴがコーナー際に追いつめる。危ない危ない、スファン逃げろ……と思ってたら、なぜか漫然とその場で応戦してしまうスファン。左右のフックをもらってダウン! なにやってんだ……止まってる相手には強いドラゴですよ……。
 2ラウンド、立て直してまた回るスファンだが、すでにダメージありあり。今度は追いすがられ、フックでふらついたところに強烈なハイ! 一撃で失神! 担架で運ばれた……。

 んん〜、スファンはちょっと中途半端だったな〜。回るならもっと徹底的に回ってチャンスをうかがわないと……。パンチも軽く、ドラゴの動きを止めるにはいたらず。

 これでベスト8は、

ペトロシアン
クラウス
佐藤
長島
ドラゴ
グロガフスキー
ザンビディス
カマル

 んむむむむ、キシェンコが弱体化で消え、サワーとブアカーオがはぶられて、やっぱりレベル的には落ちたかな。誰もペトロシアンに食らいつけそうに思えない……。自演乙は誰にだったら勝てるだろう? 佐藤も相性悪いドラゴが残ってしまって苦しくなったな……。

 いやはや、色々あったけど堪能した! 63キロも大和に続いてキザえもんがどん底に突き落とされ、また地殻変動。来年の世界戦を、これで真剣に取り組まないといけなくなったな。スジョンが流れたのは残念。総合マッチはいらなかった……。まだまだ中堅以下のナカハラでは、一試合だけというのは荷が重くて気の毒。

 さ〜、明日の抽選会が楽しみです。両方やるの?
 

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