『秋の花火』篠田節子

秋の花火 (文春文庫)

秋の花火 (文春文庫)

 まだ読んでなかった短編集。
 『観覧車』『ソリスト』『灯油の尽きるとき』『戦争の鴨たち』『秋の花火』の五編を収録。


 これはバラエティ豊かな短編集だ。どの作品にも篠田節子作品に繰り返し出てくるモチーフが登場し、おなじみの感覚で読める。非モテ、音楽、紛争地、老人介護、得意のテーマの大盤振る舞い。
 が、まったくマンネリ感などはなく、長編では薄味になってしまったテーマが、短編になることで逆にがっちり固まっている。
 長編『ホーラ』などは若干物足りなかったのだが、『ソリスト』は音楽家と幽霊譚を凝縮させ、濃密な一本に昇華した。今年見た映画『オーケストラ!』にも通じるストーリーなのだが、内容は一段も二段も深い。
 『観覧車』の突き抜けた幸福感は『ゴサインタン』以来か。
 『戦争の鴨たち』の諧謔性は『転生』と並ぶ。

 
 いや〜、そしてこの歳になって読むと、また味わい深くなってきたような気がするよ。長編も色々と読み返したらいいかもしれんね。

 
 というわけで、やっぱりこの短編集も大熊さん(id:okmh)は必読です! で、この間クラサカとの類似が話に出たとこで、いよいよド田舎の村おこしを扱った長編『ロズウェルなんか知らない』を読んで比較してみるといいと思います(笑)。

Xωρα(ホーラ)―死都

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ゴサインタン―神の座 (文春文庫)

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転生 (講談社ノベルス)

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ロズウェルなんか知らない

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