『僕の彼女はサイボーグ』

僕の彼女はサイボーグ インターナショナル特別版 [DVD]

僕の彼女はサイボーグ インターナショナル特別版 [DVD]

 韓国の監督が日本のスタッフとキャストで撮った映画、ということで、これが面白ければ近年の日本映画バブルのダメっぷりが露骨なまでに明白になるな……と思っていたのだが、結論から言うとクオリティたけえ〜!
 事件シーンのニュース映像風の画面とか、全然臨場感違うんだもんな。綾瀬はるかのサイボーグ演技も、ターミネーターの有名すぎるパロディからスタートし(全裸じゃないから星一つマイナス)、いや〜メカメカしい。オレの家にも一人欲しいぜ。


 終盤、大地震で東京が壊滅するんだが(さらっと書いたけど本当なんだよう)、「まあいっかオレの国じゃないし」というような適当さが垣間見えるところも楽しい。


 クライマックスはややあざといながらも、感動的なものへと結実していく。いや〜素晴らしい……と……本気で思いかけていたのだが……。


 その後から物語は猛烈に蛇足な展開へと突き進んでいくのである。せっかくキムチ鍋を美味しくいただいて、締めのラーメンも堪能してお腹いっぱいになって大満足なのに、さらにおじやまで出された気分……。いや、確かに汁はちょびっと残ってるけど、もういいって! ここでごちそうさましとけば、いつまでも余韻が残るじゃない!? もう食いたくないって!


 物悲しさを漂わせながらも、今そこにある気持ちを信じることの尊さを描いた展開が、見事にぶちこわされてしまった。いや〜考えてみればこの監督は、あらゆる恋愛もの映画のラストシーンだけをつなぎあわせた『僕の彼女を紹介します』でも、結局収拾がつかなくなってこれやってくれたんだよなあ。さらに前の『ラブストーリー』でも、オチでポカーン……。


 オープニングシーンの物を盗み過ぎなとこに不快感を催したのが、試合終了間際に効いてくるローキックのように、ラストで僕の心をへし折りました。こんな女いらんわ!
 しかしこの一連の幼稚なハッピーエンドは、本気で作ってるのか、それとも何かに(例えば時代にw)求められて蛇足を承知で付け加えているのか、ちょっと聞いてみたいところではある。


 御覧になった皆さんは「二人」のヒロイン、どっちがいいと思いましたか?


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