2009/12/05 K-1WGP2009決勝 試合感想

 さて、今年も最後の闘いが始まりますよ。
 来年は3〜4回の開催だそうで、どんどん規模が縮小されてる日本でのK-1ですが、ここが盛り上がればまた違うかもしれないし、期待したいところ。

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▼第1試合 リザーブファイト1 K-1ルール 3分3R延長1R
ピーター・アーツ(オランダ/チーム・アーツ)
VS
グーカン・サキ(トルコ/チーム・レベル)


 1ラウンドはサキの距離だったのだが、2ラウンド、しつこくプレッシャーをかけたアーツが、ついに右ストレートを当て込む事に成功。ようやくスピードアップの成果が出たか? サキはちょっと距離を取り切れず、コンビネーションもパンチがいかにも軽かった。体重を入れ込めるフックは結構迫力あったが、ワンツースリーがローの距離で打ったら届いていない……。アーツの距離感にかわされてしまった。
 体格もあり、まだ実力差が見えた試合。


▼第2試合 トーナメント準々決勝戦第1試合 K-1ルール 3分3R延長2R
ルスラン・カラエフ(ロシア/フリー)
VS
バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム)



 なんだ、このバダ・ハリの上半身……やばくないですか? 筋肉がパンパンなんですけど……。カラエフはいつも通りだが……。
 飛び込むカラエフ、ジャブからフックへつなげる得意のコンビネーション、バダ・ハリは当然突きはな……突き放さない! 肩を丸めるようにして、短いフックで応戦! なぜかインから来てるのはハリのフック! テンプルを叩かれたカラエフはバッタリ!
 あぶなっかし〜い、なんじゃこの戦法。立ち上がったカラエフに、前回の再現のような右ストレートを見舞った後、コーナーに詰めてフックを振り回すバダ! 落ち着け! 落ち着いてワンツーで……と思ってたら右フック直撃! ルスランはまたもバッタリ!
 しゅ・う・りょ・う……。うおおおおおおお、勝った〜! しかし危ない闘いだ……いや、体格、フィジカルで圧倒し、近距離での攻防も睨んでやってきたんだろうが……ここまでリスクを取るかね。
 しかしながらほぼ無傷、最高の立ち上がりでバダ・ハリが準決勝へ!
 カラエフは得意パターンで完敗、再開後、あせって飛び込むとこも前回と一緒で、やはり成長度合いの差を見せつけられてしまったなあ。


▼第3試合 トーナメント準々決勝戦第2試合 K-1ルール 3分3R延長2R
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリージム)
VS
エヴェルトン・テイシェイラ(ブラジル/極真会館)



 おお、テイシェイラ空手構えかあ〜。距離とってロー当てれば、流れが傾くかな。アリスターはやや慎重な出足。最初の組合い、テイシェイラはロープまで押し込み、崩されない。ローを嫌うか、スイッチを繰り返すアリスターテイシェイラが入ろうとした直前にアリスター、組んでボディへ膝を突き上げ、もう一発顔面に!
 ……あれっ、テイシェイラが丸太ん棒のように倒れ込んで動かないよ!?
 お・わ・り……。つえ〜、完璧に首相撲でホールドし、ボディへの一発で上体が前のめりになってるとこを完璧に打ち抜いてしまった。テイシェイラは左手のブロックもお留守……。
 バダ・ハリに続き、アリスターも完璧な内容で一回戦突破!
 テイシェイラは膝対策全く出来てなかったなあ。バランスもうちょっとキープ出来たら、首相撲にショートフック合わせるとか、警告覚悟でくっついちゃうとか色々あったろうが。ただ、それにしても流れるような上下の膝、経験不足が響いたか。


▼第4試合 トーナメント準々決勝戦第3試合 K-1ルール 3分3R延長2R
ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream Team)
VS
セーム・シュルト(オランダ/正道会館) 


 昨日の晩の来日らしいバンナ。まあいつものことと言えばいつものことなんだが、コンディションはどうか?
 入っていって左から、右クロスを打つバンナ。おお。これはハリもアーツもギタも狙ったパンチ。一応対策はしてきたのか? バンナは蹴りがあまりなく、このパンチで狙う気配。シュルトさんはやや警戒か、ジャブを出さない。前蹴り、ミドルで距離を取る……が、その距離を取るためのミドルをもらったバンナが、突如、お腹を押さえてうずくまってしまう!
 ええ!? ミドル一発かよっ! 必死に立ち上がったバンナだが、追い打ちの前蹴りが突き刺さり……「ポンポン痛いよ〜」とばかりに膝を突く……。
 じ・え・ん・ど……。だめだ、こいつ。全然やる気ないんじゃねえの。こんな1ラウンドの序盤にボディでうずくまるとか……。何て言うんですかね、応援してきた人たちにとっても、見たくない光景だったでしょうねえ……。これで終わりと信じたくないというのは紀香さんもそうらしいですが、完全にハートが折れてたし、もうシュルトさんとは二度と戦いたくなくなっただろう……。


▼第5試合 トーナメント準々決勝戦第4試合 K-1ルール 3分3R延長2R
エロール・ジマーマンキュラソー島/ゴールデン・グローリージム)
VS
レミー・ボンヤスキー(オランダ/チーム・ボンヤスキー) 


 慎重な出足の両者。お互い右ロー狙いか? 飛び膝にストレートを合わせるジマーマン、レミーは近距離の攻防でローを合わせるいつもの戦い方。が、ちょっと今日は手数少ないか? いい時はもうちょっと仕掛けると思うんだが……。が、ジマーマンのフック際に内側からストレートをねじ込み、まずワンダウン! ジマーマンはバダ・ハリにもこれで倒されたし、弱点だな〜。よしっ、追い打ちのフライングニーだ! ……と思ったら、無理しないレミー! バカヤロ〜! ここでラッシュで、スリップ気味でもなんでも一回引っくり返せばいいんだよ!
 2ラウンド以降、なおもカウンターを狙い続けるレミー! あ〜、だめだこりゃ、今日は帳尻合わせの、悪いレミーだよ。ジマーマンはポイントを取り返そうと攻めるが、右ローが痛烈にヒットするも、パンチは全てガードの上。
 判定はレミー。
 他の三人が1ラウンドで片付けた中、タフな相手に手こずってしまったなあ。ちょっと今日は勢いを感じない。
 ジマーマンはどの相手とやってもいつも一緒というか、ややタフネス頼みから脱却できてないかな。もうちょっと出入りが鍵かと思うんだが……。



▼第6試合 リザーブファイト2 K-1ルール 3分3R延長1R
ダニエル・ギタルーマニア/Kamakura Gym)
VS
セルゲイ・ハリトーノフ(ロシア/ゴールデン・グローリーロシア) 



 開始早々、ギタのローキックが立て続けにヒット。ハリトーノフはボディへのジャブから入るが、ここにもローを合わせる。終始頭が低いハリトーノフ首相撲でホールドし、膝も突き上げる。
 こりゃ圧勝かな……と思ったんだが、ハリトーノフもガードの上からフック、アッパーを叩き付けて食い下がる。ギタも時折小さなフックを合わせるんだが、これは見られてるからか通じない。しつこくローを合わせ続けるギタ。
 2ラウンド目も驚異の粘りで耐え続けるハリトーノフ、ギタは倒し切れない。左脚も立て続けに蹴り、ハリトーノフは棒立ちに。ギタもこれで倒せると確信があるのか、ハイ、大きなパンチは狙わない。
 3ラウンド開始早々のローのヒットで、ついにハリトーノフは背中を向け、心が折れたように自ら横たわった。
 ん〜、粘ったが距離もアジャストできていなかったし、入った時にはすでに足が殺されてたな……。やっぱりデビュー戦としては相手が悪かった。
 ギタも無理はしなかった感じで、少々物足りない。が、まあこんなもんか……。


▼第7試合 トーナメント準決勝 K-1ルール 3分3R延長2R
ハリ
VS
アリスター

 いや〜、まさかこんな最高の形で、このリベンジマッチが実現するとは……!
 共に秒殺で勝ち上がり、完璧な状態。言い訳無用の真っ向勝負だ。
 ワンツーから入るバダ・ハリ。ほとんどカウンターのように入って組むアリスター。思わずひえっとなってしまったが、ハリは直立して崩されず、先に膝。これは対策してきてるな。
 ワンツーの次は、今度は強打でボディにつなげるハリ。アリスター、今度は思わず耐えるために組み付いてしまう。が、すぐに突き放して投げ倒す。
 ローはカットし、カウンターの左フックで返すアリスター。ブロックだけではまずいと悟ったか、スウェーやダッキングも駆使してバダのパンチを凌ぐ。こちらも相当練習してきたか? しかし先に打ち抜いたのはバダ! 左フックに右の内クロスを合わせる! 一瞬踏みとどまったアリスターだが、膝を突く!
 きたきたきた〜! しかし立ち上がるアリスター。相当効いてるようだが……。詰めるハリ、上下に打ち分けアリスターは防戦一方! 右ハイは組み止めて投げ倒すも、ハリの勢いは止まらない。
 ここで大バダ・ハリコール! 観客の期待を背負って猛攻撃をかけるハリ、またも右ストレートから、必殺の左ハイ! まともに食らってコーナーポストによりかかったアリスターを見て、レフェリーが割って入った……!
 か、勝ったあっ! つええええ! 圧勝! 最後のハイは止めるのちょっと早かったかと思ったが、一瞬アリスターの目が完全に飛んでいる。これは思わず止めてしまうだろう。
 さすがのアリスターも研究され、ペースを握れなかった。スピードでも上回れなかったし、及ばず。



▼第8試合 トーナメント準決勝 K-1ルール 3分3R延長2R
シュルト
VS
ボンヤスキー

 いや〜、ボンヤスキーは一回戦勝ったものの、今日はコンディション悪い。シュルトさんはバンナを一蹴し、まったく無傷。こりゃあ2005年の再現かな……と思ったのだが……。
 左フックでシュルトダウーン! えええええええええええええええええ! 何が起きたのかわからんぐらい驚いた。で、出た。これだよ、帳尻合わせの天才レミー・ボンヤスキーのマジック……! 大事な大事な試合で、ボタ、武蔵、レコさん、アリスターをことごとく飲み込んで来た、不可能状況を引っくり返す怪鳥最後の切り札!
 しかし鋼鉄の巨神兵はまだ余力を残している。立ち上がると波状攻撃開始! ガードを固め、コーナーに釘付けになるレミー。最後の切り札を使った今、もう彼に余力は残っていなかった。顎を打ち抜かれ、痛めた左脚を砕かれ、ついに地面にたたき落とされた怪鳥。
 いや〜、しかしいつもの魔法を見られただけで大満足だよ。しかもシュルトさん相手には絶対に発動さえさせてもらえないと思っていたのに、見事に決めた。




▼セミファイナル(第9試合) スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R
京太郎(チームドラゴン
VS
タイロン・スポーンスリナム/ブラックレーベルファイトクラブF.F.C.)



 おお、ホーストさんがリングに……。ホーストさん、京太郎なんて殺っちゃって下さいよ! と思ったんだけど、今日の対戦相手はスポーンですので……。
 スポーンの入り際にインローを合わせる京太郎。相変わらずカッコ悪いパンチだが、うまく前進を止める。しかしスポーンはプレッシャーを止めず、右ストレートを合わせダウン気味に倒す。
 2ラウンド以降はタイミングを掴んだか、空いてるところに猛攻撃。ボディ、ロー、テンカオ、右フック、スイッチも交えて確実にねじ込む! これこれ、これがスポーンだよね。京太郎は必死に踏みとどまったものの、今日は技術戦で完敗。YOU、タイトル返上しちゃいなYO!
 サキ、コーベットに手ひどくやられてからの復活勝利、スポーン男泣き! いや〜良かった良かった。今日はようやく真価が見られたね。
 ヘビー級タイトルは京太郎に返上してもらい、スポーンVSカラエフで決定戦、最初の防衛戦にサキでいいんじゃないかなあ。


▼メインイベント(第10試合) トーナメント決勝戦 K-1ルール 3分3R延長2R

ハリ
VS
シュルト

 んん〜、あまりに下馬評通りなんだが、ギャンブルに勝って来たハリに対して、バンナの弱々しさとジマーマンの援護射撃に助けられたシュルトさんの方が、どうも運には恵まれてるような……。
 はたして、オランダの再現とばかりにラッシュするハリだが、んん……? グローブ一個分遠いぞ……? 顔面に届いてない……。それでもシュルトさんの逃げのディフェンスを押し込んで何発かヒットは奪ったのだが、当たりが浅いか崩れない。
 距離が空いたところで、レンガジャブ直撃〜! とっほっほ、崩れ落ちるハリ。それでも立ち上がるが今度は左ハイをガードの上から巻き付けられ、二度目のダウン!
 なおも一発を狙ってジャブを必死にかいくぐるが、今度は前蹴りがぐさり! 指が腹に刺さってるよ! ついに悶絶したハリ、時代の扉が閉ざされる音を聞いた……!

 いや〜、さすがはシュルトさん、巨神兵はやっぱり強かった……。しかし、昨年のアーツ戦の敗戦、5月の惨敗、レミーに喫したダウン、人間としての弱さも露呈しながら、それでも己のスタイルを信じて戦い抜いた精神力の勝利でしたな。
 ハリも常に真っ向勝負の哲学を貫き、全てのレベルを向上させ、今日は弱点と言われた顎を打たれるシーンもなかった。王者にはなれなかったけど、去年の汚名を払拭する見事な闘いぶりだったと言えよう。アリスターにもリベンジしたしな……。ちょっとだが安定感も出て来たし、また来年に期待。
 

 これで今年も終わりか……。
 予選少なかったから物足りなかったけど、決勝は最高だったなあ。来年はまた1年でやるらしいが、これ以上の盛り上がりを発揮できるかな? 
 やっぱり、もっと面子を入れ替えたいね。今年のベスト4が事実上も現4強で、アーツ、ジマーマン、ギタが追撃する格好か。今回はバンナの情けない姿が一人浮いてたし、もう3月か開幕戦で容赦なく潰すべきだよ。テイシェイラもランク落とした相手とやらせて、優遇は解除すべき……。京太郎も返上か、早々にタイトルマッチだな。

 バダ・ハリは、バンナやミルコのように無冠で終わるのか、それともさらなる進化を遂げて、年老いたシュルトを放逐するのか。まだまだ闘いはこれからだ。ゼロ年代巨神兵の時代として締めくくられたが、次の10年もK-1にとって良き年となりますように。

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