『ニュームーン』
『トワイライト』の続編。
前作は「テレビかよ!」と突っ込みを入れてしまう腑抜けた画面作りに脱力しまくったのだが、今作は一応映画の監督を起用。と言っても『ライラの冒険』の奴だけど……。予告編を見たら、「いなくなった彼の幻を見てしまう」シーンでのあまりのチープさにずっこけた。果たして本編はどうなっているんだ!?
人間の少女ベラを愛してしまった吸血鬼のエドワードだが、彼女を吸血鬼に変える事、自らの血への衝動を怖れ、一族とともに町を去った。失意のベラは、地元の居留地に住む友人ジェイコブの優しさに触れ、徐々に癒されて行くが、そのジェイコブもまた「ある秘密」を抱えていた……。
いや〜、ひさびさに見たね……「クライマックスのない」映画を……。
さすがは三部作の真ん中だ……どっちつかずの状態が延々と続き、何も解決されないまま終わる!
出るだけ出た大量のキャラクターも、そのまま引っ張って終わり!
長かった……。いやねえ、画面作りとか撮影は良くなってると思ったけど、シナリオがないわ〜。吸血鬼が、ヒロインが死んでしまったと誤解して自ら命を絶とうとするのだが、なんでそれを知ったかというと、
仲間の吸血鬼がヒロインが崖から海に飛び込むとこを予知→焦って彼女の自宅に電話→家にいたジェイコブ青年が「え? お父さん? 違います。父親は葬儀の準備で出かけてます」と答えた事でヒロインが死んだと誤解→葬式は心臓マヒで死んだ近所のお爺さん
ショックを受けて携帯を握りつぶすエドワード! わはははははは、なんだこの展開! これはラブコメの王道シナリオだろ!
ん〜、シナリオがベタベタなラブコメ、ロマコメなんだが、なぜか演出もキャラもひたすらシリアスなので、ちっとも映画が走って行かない。シリアスならば、もっと生きるか死ぬかシビアなところへ転がっていかないといかんのに、なぜか闘いが話し合いで終わってしまったり……。「私のために争わないで!」は、オレが女子なら一度は言ってみたい台詞だね(笑)。
観光客一行を皆殺しにする、イタリアの吸血鬼一族の活躍に、完結編では期待しよう。ナンバーワンがマイケル・シーン(『アンダーワールド』では狼男だったんだが……)、最強がダコタ・ファニング(初悪役! 最高!)、さらに個人的に懐かしいクリストファー・ハイヤーダル(『スナイパー』の変態警備員)もいるぞ!
そうなると、やっぱりこの映画にも『ブレイド』が登場して欲しいねえ……(合成写真です)。
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