『花散らしの雨 みをつくし料理帖』高田郁

花散らしの雨 みをつくし料理帖

花散らしの雨 みをつくし料理帖

 続編。


 主人公には、ライバル店の嫌がらせや妨害工作、友人の怪我や病気など、様々な災難が降り掛かる。彼女は何の力も持たない市井の一料理人であり、なおかつ若い女である。そういった事がこの江戸において、どれだけハンデであり、どれだけ不当な扱いを被る要因となるか。さらに、麻疹一つが命を奪う重篤な病になり、武士階級という二本の凶器を持ち歩いた人間達が我が物顔に闊歩し、いつその凶刃を振るうかわからない。


 そのような時代で、自分の信念を賭けて生きることがどれほど困難か。それが良く書けている。だからこそ、一見地味な料理に己の全てを込める主人公が、苦界に身を落としてなお人を思いやる親友が、いっそう輝いて見えるのだ。


 ま〜茶碗蒸しとか葛饅頭とか、とにかく地味料理が続々。かき揚げが一番濃いか? ほんとはオレの好みじゃないんだが(笑)、にわか和食党になって楽しもう。


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