『ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!』

 DVDスルーを予定されながら、署名活動によって公開された、昨年最高!?のバカ映画。


 ロンドンで検挙率400%を誇ったエリート警官ニコラス・エンジェルだが、あまりの好成績が災いし、僻地に転属させられることに。田舎の村サンドフォードは、ろくに犯罪も起こらない平和な村。スーパーポリスに憧れる、警察所長の息子でダメ警官のダニーと組んで風紀を取り締まろうとするエンジェル。だが、殺人など起きたことのないはずのサンドフォードで、奇怪な事件が。エンジェルは、やがて村に潜む一つの謎に気づく……。


 細かいギャグを立て続けに連発する序盤から中盤にかけて、まめに伏線を仕込んであるのか?と思わせる座りの悪い感覚がつきまとう。構成的には、かなり真面目なサスペンスものとしても通用しそうな作り。いや、なかなか面白いが、さほどバカ映画でもないんじゃないか……?と見ながら思っていたのだが、後半に大爆発! 伏線がカチカチッとはまるのに合わせ、そこまでカタブツの主人公とシンクロして溜まりに溜まっていた観客のフラストレーションも一気に昇華する盛り上がり。こりゃあ、すげえ。


 重要な?アイテムとしてオレの好きな刑事もの映画、キアヌ・リーブス主演の『ハート・ブルー』が登場したのが嬉しかったなあ。ボンクラが好きな場面として語ったところは、オレの好きなところと全然違ってて、やっぱり同じ映画でも見るところは違うんだね。


 久々にティモシー・ダルトンも見られたし、大満足の一本でした。