『片眼の猿』道尾秀介

片眼の猿―One-eyed monkeys (新潮文庫)

片眼の猿―One-eyed monkeys (新潮文庫)

 『背の眼』がつまらなかったのでしばらく放置していたが、久々にチャレンジ。


 盗聴専門の私立探偵である俺は、楽器メーカーの産業スパイを洗い出す仕事に携わっていた。同業者である女、冬絵の存在を知った俺は、彼女をスカウトし、一向に進展のない仕事を解決しようとする。だが、調査の真っ最中に殺人が……!


 ん〜、歌野晶午の本を二冊ぐらい足して割ったらこれになるな……。文体もライトで、物凄い勢いで読めてしまった。テーマもトリックもうまく噛み合ってるし、下手な作品ではないと思うが、どうしてこんなにつまらないのだろう……? 全然、褒めどころが見つからない。
 深刻なテーマも、アパート内で完結して終わりなら、そりゃ結構なことだろう。それ以上に、「眼に見えているもの」をテーマにしておきながら、決して「眼に見えることのない」小説という媒体を使うのは、何かずれているように思うのだが……。


 これが二年前の作品か……。うーん、最近の作品はほんとに面白いのか?

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)


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