秋山VS空手家。DREAM6追加カード。

 わっはっは、これはひどい
 一日もったいつけたのが裏目、余計ひどい。

▼ミドル級ワンマッチ
秋山成勲(日本/フリー)
VS
外岡真徳(日本/正道会館

▼ミドル級ワンマッチ
ミノワマン(日本/フリー)
VS
船木誠勝(日本/ARMS)

ウェルター級ワンマッチ
桜井“マッハ”速人(日本/マッハ道場
VS
弘中邦佳(日本/アカデミアAz)

▼ライト級ワンマッチ
中村K太郎(日本/和術慧舟會東京本部)
VS
アドリアーノ・マルチンス(ブラジル/KRAZY BEE)

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 韓国で人気爆発の秋山は、もうリスクのある試合をする必要のない「上がり」の状態である、というのは最近言われていたことだが、それを証明するようなカード。こんなリスクも何もない露骨な金魚マッチを用意……しかも正道会館という「身内」を引っ張り出してだ……「空手家」VS「柔道家」……こんなカビのはえた対立構造で本当に視聴率なんて取れるのか……?
 打ち切り危機が囁かれているが、それに対して数字を取るべくなりふり構わない手立てを取っている……という解釈をしたいところなのだが(それならまだ理解できる)、本当にそうなんだろうか? 「もう相手が用意できない」から手頃で安上がりな選手を引っ張ってきたんではないか? 3人の候補をオファーしたというのも、普通は会見で口にするようなことではないだろう。「外国人を含めた他の2人」なんて本当に存在したんだろうか。
 オリンピック放送に出ずっぱりだった秋山が全然練習しておらず、イージーな相手を選んだ……主催者にはそこでもう手強い相手、勝負論のあるファンの見たいカードをゴリ押しする発言力がない……。どっちにせよそういうことだろうが、もっと厳しいテーマのある相手を当てたかったのか、それとも最初から空手家は規定路線だったのか。
 いずれにせよ、こんなカードならなくてもいい。
 ヌルヌルから復帰後の秋山に対するスタンスは人それぞれで、積極的容認から消極的容認、必要悪的存在との見方や全否定まで幅広くあると思うが、「この世から消えろ」という意見を除けば、試合をするにしても強敵と……というのは衆目の一致するところだろう。積極的容認も針が振れれば、アイドル的人気を持つ魔裟斗、KID、ミノワマンのように「相手は適当でいいからスカッと勝ってくれたらそれでいい」という意見も出てくるだろうが、少なくとも日本国内の大会において、そういう試合を組む必要性を感じない。そもそも先の柴田戦も半ばそういうコンセプトだったはずだ。それが負のベクトルにおける、ヒールによる残酷ショーを期待するものだったとしてもだ……。

 船木VSミノワマンは、船木を基準にするならば、桜庭・田村では強すぎたから一つランクを落としてみよう、ということに過ぎない。ミノワマンにとってみれば、船木はバタービーンやジャイシルと同じく、お役目である会場の盛り上げを果たすための触媒であり、自らが思い描くナルシスティックなストーリーの配役に過ぎない。そのストーリーにしろ、「ミノワマンが第九章とか運命とかまた意味分からんこと言ってて面白い」という、意味不明さという彼のキャラクターの、今さらといった補強材料にしかなっておらず、もはや空気そのもの。その空気程度の存在感しかないストーリーの材料にまで成り下がった船木の存在価値が問われるところだが、あっけなく足関で散るだろう。かくも負け慣れた彼に矜持はあるのか?

 空気といえば、存在そのものが空気になりつつあるDREAMウェルター級において、マッハVS弘中が決定。修斗で惨敗し消化試合と負け惜しみを叩いたマッハさんと、あれだけ盛り上がったDREAM5でワーストバウトを演じた弘中。この階級の存続の意義が問われる、まさに崖っぷちマッチ。マリファナ大好きの兄貴がギャラ未払いとごねているが、本来ならば、ドラッグテストにも計量にも引っかかるこんなアウトサイダーを必要とすべきじゃない。これが日本トップの戦いとは思わないが、彼等に今がぎりぎりの状況という危機感はあるか?

 空気感に満ちたカードが次々と決まり、まあ邪魔にならない程度であれば別にいいかとも思うが、ミドル級とヘビー級がめちゃ盛り上がってるかというと微妙。とはいえ、こういう主役不在の大会というのは、選手にとってはチャンスなんだが……。一気に評価をあげる選手は現れるか? でもK太郎の復帰戦には期待。混沌を極めるライト級戦線のさらなる起爆剤になるか?

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