コロナ真っ只中の映画館
緊急事態宣言は解除だとか、大阪モデルで緑色だとか、まあ色々と言っているが、別に何かが終わったわけではなかろう。ウイルスが消えたわけでもないし、街の人は相変わらず少ないまま、インバウンド景気とかもはや泡沫の夢だ。
それでも日常は形を変えて続くし、何かが変わってもそこで生きていくだけだ。
映画館の仕事を終えてから、もう三ヶ月になる。一応、次の仕事も決まったので、どうやら他の映画館で返り咲きとか、そういうことは検討しなくて済みそうだ。
もしかまた、気が向いて自分のためにやりたくなったら、考えてもいいかもしれないが。
オレの業界での仕事は終わったが、客としての映画館通いはまだ続く。4月頭から映画館もしばらく行かなかったが、久しぶりに行っても特に感傷はなかった。まあ二十年ばかり、年中映画館にいたわけだからな。
どこもアルコールを置いたり、座席を一席開けて取ったり、売店の前にシールドを張ったり、チケットに触れなくなったり、色々と対策をしているようだった。なんとなく今でも、運営側の目線で見てしまうが、ある意味手間の削減になっている部分もある。以前から大手は券売機など導入して、対人の接触は減る方向だった。それがまた一歩進んだようにも見える。もっとも大変なのはこれからで、このシステムで真夏に大箱使っての家族連れ映画をいかに回すか、まだ誰もやったことのないオペレートをやらなければならない。考えただけでもうんざりする。もう手伝うことはないが、まあ一観客として、協力できるところは協力したい。
そんな中、TOHOで『AKIRA』、ミニシアターで『キュアード』を観てきた。
前者は言わずと知れた大友克洋の傑作のリマスター、IMAX上映版。鑑賞は2回目。1回目はBD上映だったらしく、爆音上映ということもあり素晴らしかったのだけど、今回は細部の見え方が全然違って、いや、今は2020年やで……と絶句してしまった。リマスターも素晴らしい仕事だが、元の作画がやはり凄すぎる。作中では東京オリンピックが木っ端微塵に吹き飛ばされ、現実を先取りしすぎてしまった一本。傑作というのはこういうものか……。
『キュアード』はアイルランドで製作されたゾンビ・パンデミック映画。感染した後に数年を経て「治療」されたものの、感染時の殺人の記憶を持った「回復者」たちは人々から疎まれ迫害を受け続け、元の社会的地位を回復できないでいる。パンデミック収束後の後始末、再感染の危機、そういったものが描かれ、これまた今観るにふさわしい映画。製作にも参加している主演エレン・ペイジは、「回復者」を義弟に持つシングルマザー。夫はパンデミックの際に行方不明になった……ということだが、まあどうなっているかはすぐにわかる。自身は非感染者として世相を追うジャーナリストで、非感染者、回復者、未だ回復していない感染者が交錯する世界で、俯瞰的、非差別の立場に立とうとするのだが……。
セクシャリティをカミングアウトしてから、出演作においてもますます主張を強めているエレン・ペイジだが(『アンブレラ・アカデミー』もおそらくそうだ)、今作もまたその一部であり、作家性を出してきているな、と思う。あの小さな身体で、パンデミック後も何も変わらない「我々のこの世界」でもがき続け、中指を立て続ける姿は、いつもオレに勇気をくれる。これからもずっと応援し続けたいな。
ちょうど映画館通いの再開がこの二本になったのも、何某か示唆的ではあったし、観てよかった。いつまた行けなくなるかわからんし、6月はまた予定を詰め込んでいきたいね。
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ウルトラ怪獣
諸君、私は怪獣が好きだ。
諸君、私は怪獣が好きだ。
諸君、私は怪獣が大好きだ。
ゼットンが好きだ。
アントラーが好きだ。
バルタン星人が好きだ。
メフィラス星人が好きだ。
恐竜戦車が好きだ。
エレキングが好きだ。
パンドンが好きだ。
ベムスターが好きだ。
グドンが好きだ。
ブラックキングが好きだ。
なんか昔から怪獣が好きで、怪獣大図鑑みたいなものを繰り返し読む子供だった。ウルトラマンよりも怪獣。特にゼットンやバードンなど、ウルトラ兄弟に勝ったことある怪獣はポイントが高い。
今は配信やwikiなどで、ウルトラマンと怪獣に関する多様な知識が手に入るが、ガキの頃には本か、たまの再放送しか情報源がなかった。バルタン星人とウルトラマンの複数回に渡る死闘は、本で読んだ間にかなりイメージが膨らんでいて、後に実際に映像を見たら「あれっ、あっけないな……」と思った記憶がある。でもセブンの最終回は感動的やったね。
大体の知識はウルトラマンレオで止まっていて、ティガ以降は怪獣も含めてよく知らない。映画はティガとコスモスぐらいは見たかな……? 最新の放送作品もよく知らない。
で、我らが甥ぞう君はどうかと言うと……保育園に置いてあるウルトラ怪獣図鑑を見て「これかっこいい!」「これこわい!」などと言っている。オレと変わらんじゃないか。まあ自分ではまだ配信にもネットにもアクセスできないから、必然的にそうなる。保育園に行った時にざっと見たら、メビウスぐらいの作品までは網羅していて、その分、新しい情報を持っていることになる。
しかし、ティガ以降の怪獣とか、おじさんは全然知らんなあ、と思ってたら、最近のシリーズでは昔の怪獣も復活というか焼き直しというか、あまり装いを新たにせず再登場したりしているらしい。
甥ぞう君のお気に入りは……ノーバ! まさかの円盤生物だ! なかなか不気味なデザインではあるな……。メビウスとかで2回ぐらい再登場してるようだ。
一体では寂しいので、最近、おじさんオススメの怪獣を買った。MATの宇宙ステーションを食い尽くし、スペシウム光線を吸収して帰ってきたウルトラマンを一度は敗退せしめた強豪! ベムスター!
そして昨日、営業再開したジョーシンキッズランドに行って甥ぞう自ら選ばせた……ウルトラマンティガ!
ウルトラヒーローシリーズ 08 ウルトラマンティガ(マルチタイプ)
- 発売日: 2013/06/29
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バラバラだあああ〜。異色の取り合わせだああああ。まあ結局シリーズの独立性とかどうでも良くなって、段々と同じ世界観に包括されていくものだから、これでいいのだ。また来月になったら、新しいのを買ってやろう。
美味しいコーヒーの入れ方
……というようなタイトルの漫画が、ジャンププラスで連載している。原作付きだそうで、ああ、そういえば村山由佳が結構昔、そんな小説書いてましたね。恋愛もので人が死なないであろう話だから読んだことはなかったが……。今になって漫画化か。
チラ見したら、喫茶店が舞台なようで、マスターと、そこで働く高校生である主人公はコーヒー入れるのがうまい、という話。
料理もそうだが、コーヒーというと、単純そうに見えてマニアックなコツやこだわりがあって、うまく入れられたら格好良い、スマート、隠れた才能の持ち主だな……というイメージだ。さあ、ちょいとうちでもやってみるか……。
すいません、めっちゃ機械任せでした。これはネスカフェ製ドルチェグスト。お湯入れてカプセルセットして、アプリで操作したら勝手に抽出しおるという横着な代物。
コーヒーの入れ方とかそんな見栄には1ミリも頭が働かず、結婚した時にすぐ買ったのが初代で、これは多機能化、大型化した二代目。初代は熱でプラスチック部分がへたり、お役御免となったわけだが、ガジェット好きの夫は同じタイプには飽き足らず、最新鋭機種に手を出したのであった。
ネスカフェ ドルチェグスト ジェニオ2 プレミアム ワインレッド MD9771-WR
- メディア: ホーム&キッチン
カプセルもスーパーやアスクルで売ってるし、まあ豆やら粉やらよりは割高だが、何せ手間かからんからね。
モードの切り替えが何種類かあって、お湯を少なめにして出す「エスプレッソブーストモード」が結構お気に入りだ。なんとなく「アグレッシヴビーストモード」と語感が似ているところもいい。
さて、今日もこれ入れて一服しますか……近頃は一服しっぱなしだが。
超合金魂 超獣機神ダンクーガ GX-13R ダンクーガ (リニューアルバージョン) 約250mm ABS&ダイキャスト&PVC製 塗装済み可動フィギュア
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今日は『ボビーZ』という映画を観ていた。ボビー・オロゴン逮捕記念……ではなく、ポール・ウォーカーが亡くなった時にその追悼の意味を込めて買ったBD。ドン・ウィンズロウの『ボビーZの気怠く優雅な人生』という長編の映画化で、行方不明になった若き麻薬王ボビーZの代わりに、彼と顔がそっくりなチンピラが潜入捜査のために送り込まれるという話。てっきりポール・ウォーカーが二役やるのかと思ったら、微妙に似てなくもない別の俳優が本物役だったので、なんともパッとしない仕上がりだった。
- 作者:ドン ウィンズロウ
- 発売日: 1999/05/01
- メディア: 文庫
椅子取りゲーム
人生とは、限られた席を奪い合う椅子取りゲームなのだ……なんて例え話をしたいわけではない。保育園や小学校でやる、実際の椅子取りゲームの話である。
中心点からぐるりと円を描くように椅子を置き、その中心点に一人が立つ。残りの参加者は席に座っていて、ちょうど人数分の椅子がある。合図と同時に全員が立ち上がり、他の椅子に移動する。当然、真ん中の一人も座席を目指すので、誰か一人はあぶれ、その人物が敗者となる。そういうゲームだ。
……それに甥ぞうが保育園で参加し、負けて、悔しさのあまり物に八つ当たりして怒られたそうである。あまつさえ、最近は負けるのが嫌だから見学、とか言い出しているらしい。
うむ、勝敗は兵家の常、勝負は時の運、勝てないこともある。また、負けるのが必ずしも悪いことではない、負けたことがいつか大きな財産になる、そんなことも言うではないか。
が、4歳児に敗者たちの栄光など言ってもわかるわけないので、ここは一つ、昔を思い出して椅子取りゲームに勝つ方法を考えたい。
小学校も低学年になると、段々と人間がひねてきて、自分なりに攻略法を考えたことがあったはずだ。だいたい、負けたら罰ゲームがついたのもこの頃である。真ん中で物真似をするとか、尻文字を書くとか、そんな屈辱的な事態が待っている。もはや負けても成長、などと言ってる場合ではない。勝たねばならん。
最初に実行する必勝法は、「隣の席に移動する」である。一瞬だけケツを浮かし、一歩隣に移動し座る。最小限の動作で確実に席をもぎ取る。完璧な勝利法だ。ただ、これは一回二回は通用するだろうが、あまりに省エネかつずるく見えるために、早々に禁止される可能性が高い。
ならばどうするか? 簡単に思いつくのは、二つ向こうの席に座ることだ。隣よりも当然リスクは高いが、それでも次善の策として充分通用する。経験上、これは反則扱いされたことはない。二席移動したのか、三席移動したのか、咄嗟にジャッジするのは難しいし、「一席なら反則」をさらに適用拡大してもまともに運用できないだろう。
二つ三つ隣でなくとも、だいたいヤマを張って、あの席に座ろう、と予め決めておくのもまずまず有効だ。決めた上でダッシュして座る。これだけだ。全員が全員、これをやるとヤマが被る可能性もそれなりに高くなるが、まあ十数人でやっていれば、必ず漫然と立ち、空いてる席を探す何も考えてない抜けた奴がいるものである。それはそれで性格というもので、悪いことではないのだが、こういう椅子取りゲームというギリギリの状況では食い潰されることになる。
最後の攻略法は、やはり誰かと手を組むことだろう。仲良い子とアイコンタクトし、呼吸を計って入れ替わるのである。それなりに息が合っていないといけないが、複数回繰り返すゲームの中で何度も入れ替わりを繰り返せば、段々とタイミングも合ってくる。絶対的な必勝法ではないが、確実に勝率は上がるはずだ。
以上が、三十数年前におじさんが実行していた作戦である。別に負けてもええやん、というのは今だからそう思うのであって、十数人の中からたった一人負けになる、というあのゲームは、「鈍臭さ」のレッテルが貼られるようでなかなかきついものがあった。実際のところ、それなりにすばしっこい奴も負けていたはずで、運の要素も強いのだが……。甥ぞうにはなんとか勝ち抜いていってもらいたい。
まずいラーメン屋はどこへ消えた?「椅子取りゲーム社会」で生き残る方法 (小学館101新書)
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椅子取りゲーム―韓国サンヨン自動車労働争議の真実― (韓国のベストセラー作家、孔枝泳が描く初のルポ作品 !)
- 作者:孔枝泳(コン・ジヨン)
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- メディア: 単行本
私の愛した黒烏龍茶
暑くなってきましたねえ……。
まあとにかく、燃費が悪い。歳の割には運動してるせいだろうが、すぐに腹が減るし、汗もどんどん出る。ガス欠にならないように補給食を投入し、パフォーマンスを落とさないために水分補給も欠かさない。家にいても同様で、延々とお茶を飲んでいる。
夏場になるとTwitterで、
「家人が麦茶を飲み干した後、新しいのを作っておかなかったので殺そうと思った」(大意)
と言う話が毎年流れてくる。オレと妻は、自分の飲む分を各自作っているのでそのような諍いは起きたことがないが、確かにグイッと飲み干した後、次を作るのが億劫で放置してしまいそうになることはある。消費量の増える夏場は尚更である。浄水器の水でも飲めばいいんだが、それも味気ない。
まず、沸かすのがそもそももうない。火をつける、沸くまで待つ、バッグ放り込んで七分、その後冷めるまで放置、さらに冷蔵庫に移動……。キッチンは熱気でムラムラ……。この暑いのにやってらんねえよ!
そんなわけで、ここ3年ほどはこの黒烏龍茶の水出しが鉄板である。
容器は必ず二つ用意。空いたらゆすいで、バッグを放り込んで水を張って冷蔵庫に入れる。これを繰り返すだけで、無限に冷えた烏龍茶が飲み続けられる。
中国人は黒烏龍茶飲んでるから脂肪が燃える、みたいな与太はあまり信じていないが、もしかしたらそうかもと思いながら飲むと気分も悪くない。
欠点は冷蔵庫の占有率がそれなりに高いことだが、冷えたものを常備するためなんだから仕方がない。容器を三つ、四つと増やしていけば、家族の人数が多くてもある程度までは対応できるんじゃなかろうか。「ゆすいで、水張って、バッグ入れて、冷蔵庫に戻す」、この工程さえクリアしてもらえればいいんだから、次を作るハードルもグッと下がるはずだ。
まあこれさえ面倒でやらない、と言う同居人は、もはや殺すしかないだろうが……。
秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE Ⅱ~私を愛した黒烏龍茶~
- 発売日: 2015/08/27
- メディア: Prime Video
僕の愛車を紹介します
二十代後半まで、全然自転車に乗っていなかったのだが、乗りはじめたきっかけはキックボクシングのジムに行きはじめたことだった。家から2キロ弱と微妙に遠く、冬場とかに歩いて通うと多分億劫になるだろう、と読んで、折り畳み自転車を購入したのだ。その後、5.5キロの通勤にも利用しはじめ、街乗りマウンテンバイクとクロスバイクを経て現在に至る。
我が愛車とも、そろそろ1年半の付き合いになる。1年目はせいぜい1000キロぐらいだったが、今年は倍ぐらい行きそうだ。購入時の重かったホイールとタイヤを載せ換え、ルシフ・スペシャルとして完成されている。いずれ、バーテープを巻き直す時にでも、ハンドルとステムを軽量化したいなあ、と思っている。まあバイトが決まらんことには予算的に難しいかもだが……。
最近は、週に二回、計100キロぐらい走っている。家から淀川の河川敷まで8キロ、河川敷沿いのサイクリングコースを枚方市まで走って17キロ、ちょうど病院の裏手に、休憩できるスペースがあって、サイクリストもよく利用している。一服して、往復したら約50キロ走れる計算だ。
やっぱり、車が走る道は神経を使うので、サイクリングロードは気楽だ。正直、車止めもちょいちょいあり、舗装状況もイマイチで、いいコースとは言い難いと思う。最近は、学校も休みだから親子連れも多く、平日でも人が多い。ランニングバイクの幼児を吹っ飛ばさないか、心配である。それでも、車道を走るのに比べたらストレスはない。よく、ぼんやりと他のことを考えながら走る。
まあさっぱり明日は見えないわけだが、このロードバイクという趣味があって良かったし、金のあるうちにちゃんとした愛車を手に入れておいて良かったなあ、と思う。まだまだ走り続けたい。
前に買って積んであった、こんな本を読んでいる。この国も今まさに前世紀の貯金を食い潰して、ヨレヨレになっていく真っ最中だろうが、それが戦前戦中の再現だ、と言うのだから、その学ばなさにゾッとしてしまう。誰もが、たとえ根拠がなくとも称賛が欲しいわけだが……。
「日本スゴイ」のディストピア 戦時下自画自賛の系譜 (朝日文庫)
- 作者:早川タダノリ
- 発売日: 2019/03/07
- メディア: 文庫
鶏ハム
ああ、それにしても肉が食いたい……!
筋トレしたらやっぱりタンパク質を摂らないといけません。まあプロテインも飲むわけですが、ありゃあ結構金がかかる。代わりに高タンパク低カロリーな鶏ムネ肉を食べようじゃないか、と思っても、スーパーやコンビニで売ってるサラダチキンも、まあまあの値段がしますね。100g180円ぐらいかな……。
そこで登場するのがこの自作鶏ハム。安い! 簡単! いくらでも作れる!
好みで塩の量を調節するもよし。基本はワサビ醤油で食べるのがいいですね。マヨネーズはあまり合わないですが、タルタルソースは最高です(まあダイエット的にはよろしくないが……)。
熱の通りが甘くて真ん中が赤いと危険なので、切ってみて赤ければ電子レンジで加熱して、しばらく冷やすといいですね。
まあしょっちゅうこればっかり食ってると、やっぱり唐揚げとか食いたくなるわけですが……。
ティファール 電気ケトル 「アプレシア プラス」 コンパクトモデル カフェオレ 0.8L BF805170
- メディア: ホーム&キッチン