今日の買い物
『七小福』BD
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懐かしの大毎地下で見た傑作! ジャッキー、サモハン、ユン・ピョウのルーツ。
『ぼくとアールと彼女のさよなら』iTunes
500円だったので購入。これは泣けるやつかな……。
“猛毒、再び”『ヴェノム』
スパイダーユニバース?
違法な人体実験で死者を出しているという噂のライフ社に取材を敢行したジャーナリストのエディ・ブロック。しかし挑発的な言動が怒りを買い、業界を干されることに。ついに潜入捜査を決行した彼は、知り合いのホームレスが異形の生き物に取り憑かれたさまを目撃する……。
『スパイダーマン3』で悪役として登場したヴェノムが初の単独主演。監督は『ゾンビランド』しか面白い映画のないルーベン・フライシャーということで、結構不安視していたのだが……。
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冒頭の宇宙船墜落、サンプル逃走のくだりの絵面が『ライフ』『ランペイジ』『ザ・プレデター』の同シークエンスとそっくりで、まあすごい既視感。で、4体いる宇宙生物の3体は捕まってアメリカに運ばれるが、残り1体は人間に取り憑いて逃げ出してしまう。ここらへん『ヒドゥン』みたいで、取り憑かれてる無名役者の演技が面白い。
しかし、結局ここで逃れた一体も、身体を乗り継いでわざわざアメリカにまでやってくるのだよな……なんでこんな展開にしたんだろう。アメリカに着いてから逃げたことにしても良かったんでは……。
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主演は我らがトム・ハーディ、正義感と強引な取材手法、歯に絹着せぬ物言いでうとまれる名物記者……だが、恋人ミシェル・ウィリアムズ弁護士の秘密の資料を盗み見て取材したことで、彼女を失業させてしまい、捨てられてしまう。仕事もなく食うにも困っていた彼だが、乾坤一擲、人体実験の現場に潜り込んだところ、謎の生物に取り憑かれる……。
増殖、伸縮し、宿主と一体になる寄生生物シンビオート、その一人である「ヴェノム」! 妙に食欲は湧くし身体は暑いし……ということで、レストランに乱入したトムハ渾身の身体を張ったギャグ、最高ですね。しかしまあ、笑ってられるのも最初だけで、段々とシャレにならない事態になるのでは……と思ったが別にならない! あれ、このヴェノムさん、実はいい人なんじゃない……日本の宣伝では猛烈に「残虐」推しだが、これは『キン肉マン』における残虐超人ぐらいの意味合いなんじゃないの。根は悪い人ではなく、めっちゃ話が通じるし、あっちの世界でははぐれ者っぽい扱いを受けているらしく、そんなところにもシンパシーを感じてくれて……。
展開はどうも雑だし、シンビオートに適応できるのは限られた人間のはずが、ヒロインやら悪役やらは都合よく大丈夫だったり、MCU以降の練られた設定を考えたらうーんと首をひねってしまう。出来がいいかというとひどい映画だと言うしかない。
が、キャラクターとギャグは面白いので憎めない、嫌いにはなれない映画である。これが監督の個性なんだろうな……。まあプラマイで言うとややプラスぐらいの満足感はあったかな……と思ったが、ここでまさかのエンドロール16分! しかもその間に、本編と一ミリも関係ないつまんなさそうなスパイダーマンアニメの予告を延々と見せられて辟易! 俺の嫌いなCGアニメを、この後も何か映像あるかも、という期待感を人質に見せられ吐きそうになった。減点! マイナス!
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“黒い修道女”『死霊館のシスター』
スピンオフシリーズ第二弾!
1952年、ルーマニアで起きた不可解なシスターの自殺を調査すべく、教会はバーク神父とシスター見習いのアイリーンを派遣した。だが、現場の修道院は死体が放置された異様な雰囲気で……。二人は泊まり込みで調査を進めようとするのだが、修道院に巣食う謎の存在が襲いかかる。
『エンフィールド事件』に登場したマンソン、じゃなくて淵さん、でもなくて恐怖のシスターの成り立ちを掘り下げた映画。しかし、もはや元ネタさえ存在しないお話なのね。
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『アナベル』が全く面白くなくて二作目もスルーしたんだけど、今作も正直全く面白くなかったな……。
とりあえず、問題の修道院に来たら登場する人する人みんな怪しげなのな。実はすでに全員死亡していて、そこが驚かせどころのはずなのだが、序盤から思わせぶりすぎて、常軌を逸しているレベルでおかしい。こうなると、それに対して何もしない主人公チームが馬鹿みたいに見えてくるのである。
修道院自体がずーっと暗い廃墟に見えて、こんなとこに寝泊まりとか正気の沙汰じゃないっしょという感じで、ずーっとおどろおどろしげな演出をやりっぱなしなものだから、あとはでかい音で脅かすぐらいしかプラスアルファの演出を打てないのも問題。この緩急のなさはすごい。これは1ミリも怖くない。
『死霊館』シリーズ自体、面白いんだがキリスト教ジャンルから一歩も外れないよく出来たお化け屋敷という印象で、見ていてハラハラドキドキはするんだが、価値観を揺さぶられたり本当に嫌なものを見たという感じはまったく受けないんだよね。今作は単に下手なお化け屋敷という感じで、またひたすらにつまらなかった……。
タイッサ・ファーミガはますますヴェラ・ファーミガに似てきたので、こんな役で消費するんじゃなくて、あの夫人の若い頃の話とか撮って欲しかったなあ。女子高生時代の能力の目覚めとか描いたら割と面白かったんじゃなかろうか。そんなエピソードがあるのかは知らないが……。
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ファッションモデル(伊藤潤二コレクション 54) (朝日コミックス)
- 作者: 伊藤 潤二
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”ファーストクラスは落ち着かない?”『クレイジー・リッチ』
アジアの大金持ち映画!
ニューヨークで生まれ育ったレイチェルは、彼氏のニックが友人の結婚式に出席するのについていくことに。初めて彼の生家のあるシンガポールを訪ねるのだが、なぜかファーストクラスに乗せられ、彼が生まれについて言葉を濁し続けていたことに気づく……。実はニックは大富豪の一人息子だったのだ!
中国系アメリカ人から見たシンガポールのど金持ちを描いたロマコメ。大学で教鞭を取る主人公と、絵に描いたようなイケメンの彼。その彼に家族に紹介したいと言われ、結婚を意識しつつシンガポールへ……しかしなぜか人生初のファーストクラスに案内され、逆に不安に……えっ、この人って実は金持ちだったの?
『星の王子ニューヨークへ行く』というエディ・マーフィのコメディがありましたが、あのファンタジーでしかなかった映画が、逆にリアリティライン上がって来てるような印象さえ受ける。東南アジアの旧家の金持ちが経済発展によって、その由緒正しき家柄はそのままにとてつもない富豪になっているのだな。十数年まえからすでにホテル一個ポンと買うような金持ちで、その感覚がすげえ! で、庶民感覚全開の主人公はそれにまったくついていけない。
当然、見ているこっちも庶民なわけだから、いいなあと思いつつ圧倒されるようなついていけないような、うらやましいような居心地悪いようななんとも言えない気持ちを味わい続けることに。
彼氏は人間的にはなかなかいい奴なのは間違いないのだが、男って家族のことには気を回さないのだよな。友達や従姉妹が面倒見てくれるからって、ヒロインを放置する局面が長いのも困り者。まあ甘やかされている長男であるがゆえか……。
バチェラーパーティのクズっぷりも、金持ちであるがゆえに際立ってて、ヒロインはそこでベッドに生魚を放り込まれるという嫌がらせを受けて悶絶。彼氏は親友と共に静かなビーチにヘリで(……)エスケープしてなんとか面目を保ったか。
彼氏のお母さん役はミシェル・ヨーということで、さすがの貫禄。完全にこの家の流儀そのものとなりつつも、ふと外から来た者の苦労を垣間見せる内面描写も素晴らしいですね。で、こっちのお母さんが最初は厳しくて、祖母の方がまだ大らかなのかと思いきや、主人公の出生を知った途端にババアが手のひら返したぞ! FUCK!
彼氏はボンボンだけどそれほど骨のない奴ではなく、家を捨てると言うのだけれど、いやいやちょっと待ちなさい、ということに。
ミシェル・ヨーお母さんも「嫁」だからそもそも外の人なのに、今やすっかり「家」の理屈を内面化していてそこに縛られているのが悲しく、本人も馬鹿じゃないんで薄々それに気づいているのだけれど、そういう役割を演じるしかないと思い込んでいる。クライマックスは主人公との意見の対立を麻雀に託して表現するのだが、この互いの矜持がぶつかるところはしびれましたね。
人生におけるパートナーを選ぶ問題と、それぞれの家族の問題は、本来別の話なのに密接に絡まり合ってしまう。それまでの人生とこれからの人生を対比させ、時に変えることを要求してくる。パートナーを選ぶことと家族の流儀を受け入れることは一緒にはならないのだが、「家」を価値観とする人はそこを簡単に混同してくる。まあブッチすりゃあいいんだけど、婚約者ともミシェル・ヨーとも腹を割って話すところで問題の解決を図るあたりが、非常に現実的ですね。
エコノミー席での飛行機プロポーズもびっくりするぐらい感動的で、オレも妻に先日指輪をあげましたが、ちょっと影響されてるところもあったりなかったり……。
ところで、母親はこれでよかったとしても、ババアが一切納得してないと思うんだが……。まだ原作は続編があるらしいし、問題はまだまだ温存されているような気がするよ。これは前途多難だな……。まあ親友オークアフィーナさんが支えてくれるだろう!
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- 作者: ケビン・クワン,山縣みどり
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『白い肌の異常な夜』BD
- 出版社/メーカー: キングレコード
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キャンペーンでタダでもらってしまった。『ビガイルド』はパッとしなかったが……。
”そして神話へ”『イコライザー2』(ネタバレ)
デンゼル初の続編!
元CIAの暗殺者で、死を装って姿を消していたロバート・マッコール。タクシー運転手をしながら、世に蠢く悪を密かに打ち倒している。そんな彼の元上官である親友でもあったスーザンが何者かに殺害される。スーザンの追っていた事件を調べたマッコールは、その手口の特殊性に気づき……。
今年、イベントで一作目を見直したところだったので、記憶も新しいままに続編に。冒頭、中東でヒゲつけて変装して列車に乗っているマッコールさん。母親から娘を無理やり引き離した父親を、部下をぶちのめした上で脅しつける! 普通に英語しゃべってて、なんでこのヒゲの変装してるのか謎だな……。まあアクション映画にはありがちな景気づけの冒頭アクションという奴ですな。
地元に帰って、取り返してきた娘を送り届けたマッコールさん、現在はタクシー運転手として仕事中。アプリで呼び出され多彩な人々の人生を聞きつつ送り届ける、なかなか充実した感じね。しかし、ある夜、レイプされた若い女を乗せることに。彼女を病院に送り届けた後、車まで連れてきた男の部屋に「カードが通らなかったんですが……」とかなんとか言って侵入。輪姦した金持ち男どもをまとめて成敗! えーっ、まさかの顔見せアクション二発目!? 古巣のCIAの情報をもらって海外に行ったり、国内で地道に「仕事」したり何かと忙しいという表現であろうか……。
続編ということで過剰なサービス精神が盛り込まれていて、デンゼルのキメ顔&死んだ目にもますます磨きがかかる。近所に住む絵で生計を立てたい青年に優しく説教を決め、良いデンゼルと悪いデンゼルがここに来て融合したような狂気感……それでいて危うさはなく、どこまでも骨太な……。
老人ホームの送迎では、収容所時代に亡くした姉の肖像画を探すおじいさんに協力。前作から引き続き登場のメリッサ・レオさんのコネを使いますよ。しかし、その彼女が何者かに殺されてしまう。強盗らしき二人組がホテルの彼女の部屋に殴り込んで大格闘になり、やがて死体が発見される……。刺殺痕は「プロの手口」と言われ、何か映像と齟齬があるな、と思ったらトリックが……ここの処理は割と好き。
現地でメリッサ・レオと共同で動いている捜査官がペドロ・パスカルで、彼女亡き後マッコールさんも彼に接触。マッコール生存を知らなかったので超驚いていたが、元々「マック」と呼ぶ仲だった。
中盤を過ぎ、彼の家を訪ねていくマッコールさん。妻に挨拶して娘とハイタッチ……。まあキャスト的には薄々この人が悪者なんでしょ、ということが想像ついてるわけだが、ご家庭に異物のごとく入り込んでるマッコールさんがひたすら怖い。
ペドロ・パスカルもかつてはマッコールさんと同じく、暗殺者だったわけだが、部門解体によって冷や飯食いに。同じチームのメンバーと共に、裏稼業に手を染めるようになっている。
今回は敵キャラが同業者ということもあって、前作の犯罪組織よりは物量的にはスケールダウン。しかし、個々の技量は高いという面ももちろんあるわけで、お互い宣戦布告しあってから殺しにかかるという、どこかしらスポーツライクなクライマックスを迎える。この4対1というパワーバランスも絶妙で、まあこれでやっとマッコールさんに対して勝負になるかな、という印象。しかし、彼らに唯一勝つチャンスがあったとすれば、最初にその4対1で顔合わせした時、全員で仕掛けることだったと思うよ。そこでニヤニヤしながら娘と戯れてみせるマッコールさん、マジで最悪だな……。
この夏は地元も台風で散々やられましたが、この映画のクライマックスも大暴風が吹き荒れます! しかしこの悪天候で視界が悪い中、マッコールさんが地形を知り尽くしている地元にぞろぞろ乗り込むとか、自殺行為以外の何物でもないだろ……。
今回はホームセンター仕事人ではないので、普通に銃とナイフを使い、かつての暗殺者スキルを全開に。クライマックスはほぼ敵側視点になって、「姿なき敵」に一人また一人と仲間を失っていく緊張感、悲壮感が描かれ……どっちが悪者なんだ!
続編ということで、新コンセプトもありつつ縮小再生産感は否めなかったが、マッコールさんの大活躍を見る分には最高の映画でしたね。あまり説明的になりすぎず主人公の如き無口な「粋さ」を目指してるような演出も作風にマッチしていてよし。最後はおじいさんのところに連絡が来て、ああ肖像画が見つかったのねと思ったら、死んだと思ってた姉貴本人が出てきたのには、流石にやりすぎ感があってびっくりしました。だがこれもこれでよしだな……マッコールさんが行くところ、悪人にも善人にも、その人生に応じた報いが訪れるのだ。そして神話(スーパーヒーロー)へ……。
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