翼ある闇 kindle鮎最後の事件 麻耶雄嵩編

 昔良く読んでた新本格もの、もう欠かさず読んでるのはこの人ぐらいになっちゃったな……という麻耶雄嵩。ロジカルさを追求することで、どんどんけったいなシチュエーションを生み出していく作家ですね。ストーリーもそれに合わせてひねくれた展開になっていくが、別に作者の底意地が悪いわけではなく、あくまでお話としてやっている感が強いですね。

 さて、デビュー作『翼ある闇』他の「メルカトル鮎」シリーズを中心に、近年の作品はだいたい電子化されています。

隻眼の少女

隻眼の少女

あぶない叔父さん

あぶない叔父さん

kindle化されていない本

 如月烏有を主人公にした『夏と冬のソナタ』『痾』『木製の王子』が揃って電子化されず、後発の『あいにくの雨で』や『メルカトルと美袋のための殺人』が出版社を変えて出ているあたり、あの続きを書くつもりはないということかなあ……一時は代表作だったはずなのに、悲しい! 存在そのものが第一作のネタバレになっている『名探偵木更津悠也』も欲しいところです。

夏と冬の奏鳴曲(ソナタ) (講談社文庫)

夏と冬の奏鳴曲(ソナタ) (講談社文庫)

痾 (講談社文庫)

痾 (講談社文庫)

木製の王子 (講談社文庫)

木製の王子 (講談社文庫)

名探偵 木更津悠也 (光文社文庫)

名探偵 木更津悠也 (光文社文庫)