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”この国に入れさせない"『サバイバー』

映画 ミラ・ジョヴォヴィッチ


 ミラ・ジョヴォヴィッチ主演作!


 エリート外交官のケイトはロンドンの米国大使館に勤務し、テロリストの入国を防ぐ役回りを負っていた。年末の迫るある日、不審なガスの研究者の入国を止めたケイト。だが、すぐさま圧力がかかり、彼女自身も爆弾テロに狙われる。伝説の殺し屋「時計屋」が彼女に迫る……。


 もう完全に『バイオハザード』のミラ様と元『007』ブロスナンの対決、という感じの映画ですね。今回はいけてない監督の旦那さんはノータッチ。
 ミラ様の今回の役は外交官で、別に記憶喪失の特殊工作員でもなければ、改造人間でもありません。9.11で友人を失った過去を持ち、アメリカ国内にテロリストが入り込むのを防ぐためにロンドンの米国大使館に勤務し、ビザの発給をチェックする……。怪しい学者を発見してピーンときた彼女は早速ビザをストップし、彼の身元を洗おうとするのだが、現地の警察に不当捜査と抗議され、大使にも怒られ……。
しかし我らがミラ様の勘を上司は信じ、捜査を進めるように命令する……。当然、博士の裏にはテロリストがいて、恐るべき計画が進んでいたのであった。テロリストはミラ様を始末するため、本番の計画にも関わるはずだった伝説の暗殺者「ウォッチメイカー」ことブロスナンを送り込んでくる。


 外交官ということで、一応、銃を撃つ訓練ぐらいはしている、という設定かな。戦闘のプロではないが、海外で有事に遭遇する場合に備えて対処法やプログラムが用意されている。が、まあ例によって身内にゴロゴロ裏切り者がいるせいで、いまいち役に立たず、あっという間に殺し屋が迫る……! 必死になってはいるもののキャーキャー言うわけでもなく慌てず騒がず逃げるミラ様、肝据わってるぜ。


 ブロスナンは普段は時計店に勤めているようにカムフラージュしていて、中身は殺し屋……この設定『キングスマン』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20150925/1443190632)に似てるな。決まった相手を通じてしか連絡を取らず、現場で介入されることを極端に嫌う男。依頼を受けミラ様に迫るが、不運続きでなかなか仕留められず!


 『ニンジャ・アサシン』のジェームズ・マクティーグ監督なので、良くも悪くも爆発に期待したが、手堅くまとまってて退屈こそしないが、パンチのある見せ場がないのが物足りない。ミラ様も非常にスマートで立ち姿が美しく、冷静に事に対処する外交官役としてはなかなかいいんじゃないかと思うが、その役のまま素手でブロスナンにも勝ってしまうあたりがありなような、なしなような……。


 あまりに淡々と普通のサスペンスとして進むんで、ラストはミラ様が「ウォッチメイカー! 私は貴様を逮捕するために派遣された特殊工作員だ! すべては罠だったのだ!」と言い出すんじゃないかとドキドキしたわ。いや、カート・ウィマー脚本だったら多分そうしてたんだろうね……。