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”彼は人間か?”『テッド2』

映画


 あのクマが帰ってくる!


 あれから二年……ついにタミ・リンとの結婚の日を迎えたテッド。しかし幸せな新婚生活は長く続かず険悪になる二人。夫婦仲を回復すべく、テッドは子供を作ることを提案。ジョンにも手伝わせ、精子の提供を受けようとするのだが……。


 一足早く試写で鑑賞しておりました。さっそくですが、ミラ・クニスは既報通り降板、作中でも「一年半で離婚した」ということになっています。いったい前作(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20130123/1358909991)はなんだったんだ……。テッドの結婚式の二次会で、一人落ち込むマーク・ウォールバーグ。他の女ともデートする気になれない……もうクマは同居してないんだからなんとでもなることは示唆されますが、まだ喪に服しているような状態。
 一方、テッドも結婚したのはいいが、一年も経つ頃には罵り合って大喧嘩するように。仲を取り戻すため、子供を作ろうと計画。まずはそもそもない「精子」を手に入れるために奔走することに。


 前作になかった要素として、ロードムービーっぽい長距離移動と、法廷劇を取り入れているので、ルックは同じなんだけど、物語的にはまったく違うものになっている。クマから離れられない男を描いた前作に対し、今回はテッド自身のアイデンティティにまつわるものになっていて、ゲスト出演にモーガン・フリーマンを起用しつつ黒人差別、マイノリティ差別をテーマとして取り入れている。ぬいぐるみを増やすようなインフレ的方向性ではなく、既存のキャラを活かして新機軸を取り入れている。
 ミラ・クニスは外れたが、敵役には相変わらずのジョヴァンニ・リビジ(子供は今回は出て来ず。テイラー・ロートナーに、きっとオファーだけはしたに違いない!?)。さらに新ヒロインとして、弁護士役のアマンダ・セイフライドを投入。アマンダは『荒野はつらいよ』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20141102/1414930770)ではいじられるばかりの役だったが、今回はいい役だ!


 全編でハッパを吸いまくり、不謹慎ギャグとシモネタをつるべ打ち。セス・マクファーレン演出にある、ぎりぎりまで見せない演出と見せかけて不意にどんと見せてしまういやらしさも健在。
 その一方で、人間とは何を指すのか、かつて黒人が家畜と言われた時代を指して差別の問題に切り込んだりと、なかなかそつがない。弁護士アマンダも作中で曰く「マジ勃起」ものの演説を決め、締めはモーガン・フリーマンが……!


 少々パンチには欠けるが、スマートな続編に仕上がっていて好印象でありました。公開時期を同じくする『ジュラシック・ワールド』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20150817/1439816458)を意識してか、『ジュラシック・パーク』パロディもあり。さらにクライマックスではコミコンが舞台になり、スターウォーズにアベンジャーズ、ゴジラや日本のアニメも登場……なんだ、この豪華さが増したように錯覚する上げ底感は!

ted2ぴあ (ぴあMOOK)

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