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”裏切りの城”『コードギアス 亡国のアキト 第4章 憎しみの記憶から』


 シリーズ4本目!


 ヨーロッパを震撼させたユーロ・ブリタニアの飛行船に乗り込んだアキトたち。だがそこには因縁の敵アシュレイと無人ナイトメアの群れが待ち受けるのみだった。一方、レイラの残ったヴァイスボルフ城にもヒュウガの駆る黄金のナイトメアが迫る……!


 前回、五部作になることが発表され、今回がパート4。前作(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20150511/1431349444)は丸ごと前振りに費やしていたが、今回と次回合わせてクライマックスになる構成に……なので、見せ場てんこ盛りだ!


 パート2でも飛ばしたロケットが再び飛び、ダイレクトで飛行船を襲撃! しかし待ち受けていたのは……。さらに手薄の本拠地にも最悪の敵が迫る、という二面とも急展開を迎える構図が気持ちよし。特にアキトが不在の本拠地に彼の因縁の相手であるヒュウガが迫るミスマッチ感は、いかにも対処しようのない展開であることを印象付ける。そこで踏みとどまって見せるレイラの成長も含め、なかなか良い展開。


 さらに「コードギアス」らしい建造物ギミック、組織内部の裏切りと煽り、騙しのテクニックが交錯し、自体はマクロもミクロも一気に急展開を迎える。今作と次で終わらせないといけないからさすがに駆け足の感はあるが……。


 ヨーロッパが流言で踊らされる中、レイラさんは将軍の示唆で出自の秘密を明かし、民衆を抑えようとする。……のだが、あの演説だけであんな人気者になるのか。なんという超展開だ……。基地内でせいぜい「オレたちのアイドル!」だった人が、いきなり「民衆のアイドル」になられると、ちょっと引いてしまうな……。演説自体がものすごく斬新であるとか、まったくないし……。
 そこから彼女は死んだことにされてしまい、遺志を継いだ将軍が政権を取る……という流れ。うーん、これ、レイラの演説がすべって全然人気出なかったらどうするつもりだったんだろうか……。


 ヒュウガさんもトラウマまみれの「世界など滅んでしまえ〜!」の、割としょうもないよくあるキャラであることが露わになってきて、かなり格が下がってきた印象。参謀の人って、たぶん前夜に身体許してるよな。で、深い仲になったつもりだったけど、無残に突っぱねられるというかわいそうなことに……。まさにこういう男と付き合ってはいけない、という典型ですな。


 策謀と裏切りが渦巻き、やや政治っぽいものとドロドロした感情を混ぜ合わせてるあたりが『コードギアス』なのだが、テレビ版にあったピカレスク要素はなくなっているので、やはり何か物足りない印象。今回はテンポも良く、最終決戦に向けて盛り上げるだけ盛り上げたので、来年の完結編に期待したい。