"今度は決着をつける!"『マキシマム・ブロウ』


マキシマム・ブロウ [DVD]

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 ひさびさ、ドルフさん出演作!


 シアトルの街で用心棒として働く、元米兵のトミー。弟の借金を肩代わりしようとしている彼に、かつての仲間ジャーマンへある荷物を届けるように、との命令が下される。だが、出発した先で次々に殺し屋が襲いかかり、相棒を殺されてしまう。一方、ジャーマンも対立する組織と抗争を過激化させていた……。


 と言っても、主演はストーン・コールドことスティーブ・オースチンで、ドルフさんはそのライバル役。『エクスペンダブルズ』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20101019/1287461649)であわや対決か、という睨みあいを演じたものの物別れに終わった両者がついに激突、という煽りですね。
 『エクスペンダブルズ2』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20121028/1351425913)で、出演映画における殺害数においてついにチョウ・ユンファを抜いてNo.1になったと言われるドルフさんですが、今回も冒頭から景気良くボディ・カウントを追加します。素手で取引相手のところに乗り込み、裏切りを待っていたかのように全員を惨殺!
 かつてドルフさんと相棒だったスティーブ・オースチンは、今は弟の借金を返すためにボスに雇われて借金取りをする毎日。オープニングはボウリング場が舞台になりますが、ここのギミックの見せ方は結構面白かった。なかなかピンを並べる絵など見る機会はないからね。『私が愛したゴースト』で見たような気がするし、何か他の映画でもきっとやったと思うが……。しかし、返却されてくるボールの射出口に、借金してるマヌケ男の顔を突きつける拷問はなかなか笑えた。それぐらいじゃ絶対に死なないだろうけど、間違いなく相当痛いだろうね、という……。


 スティーブ・オースチンが、ドルフさんの元にある荷物を届けようとするが、荷物を狙う対立組織の殺し屋に襲われる……というお話で、マーシャルアーツの使い手である殺し屋と格闘対決! オースチンはひたすらタフネスで打撃に耐え、詰めて一発で仕留める、という戦い方。これはこれで結構リアルだな。この肉体であんまりぴょんぴょんされても困るしね。椅子に縛られても椅子を破壊して脱出、ベッドに縛られてもベルトをちぎって脱出、と、ちゃんと自分に期待されている怪物性をわかっているな〜。しかし『監獄島』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20100130/1264847187)で感じられた、そこはかとない悲哀が今回はあまり見えてこなかったのが残念でした。


 対してドルフさんですが、冒頭の皆殺しシーンから、なんかわざとらしく咳をしてるのだよね〜。ごほっごほっ、って……で、後で難病であることが明らかに……。うーむ、咳するだけで難病を表現って、それはないわ……。お楽しみのストンコとの対決もまあもう一つ盛り上がりに欠けたかな。個別の活躍の方が面白かったですね。


 まあでも、Twitterで券をもらって行ったので、その点は万々歳でありました。

監獄島 [DVD]

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