『アネモネ探偵団 香港式ミルクティーの謎』近藤史恵

アネモネ探偵団 香港式ミルクティーの謎

アネモネ探偵団 香港式ミルクティーの謎

 近藤史恵が、初の児童向けミステリに挑戦。


 壁によって隔てられたお嬢様学校の実生女学院と、男子校実生中学。共に中学一年の智秋、巴、あけびの三人組に、カツアゲから助けられた光紀と時生の二人は、女優の娘である智秋の誘拐未遂に遭遇。助けられた恩を返すため、母の撮影に香港へ行った智秋を追って自分たちも香港へ……。誘拐事件の真相とは?


 もともと平易な文章を書く作家のため、児童書になっても全体の印象はほとんど変わらず。人の傷つきやすく脆いところから目を反らさぬ作風もそのままだ。とはいえ、やはり全体にライトになり、何か赤川次郎的な感覚も受けた。


 主要登場人物は5人だが、全員が全員活躍するわけではなく、その辺りは今後を待たねばなるまい。ということで、シリーズ化も考えられてると思うのだが、売れてるだろうか? 『サクリファイス』読んだお母さんが子供に買ってあげてたらいいよなあ。オレのような大きなお友達が買ってる場合じゃないんである。

サクリファイス (新潮文庫)

サクリファイス (新潮文庫)

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