『パーフェクト・ゲッタウェイ』

　ミラ・ジョヴォヴィッチ主演サスペンス！

　ハワイに新婚旅行でやってきたカップル。街を離れ、山を越えて秘境と呼ばれるビーチを目指す。だが、同じ新婚旅行でやってきていた夫婦が、何者かに惨殺されたとのニュースが流れる。そして、犯人もまた男女の二人組らしい、と……。ビーチへ向かう先で、不審な二組のカップルと出くわした二人は、疑心暗鬼に陥るのだが……？

　いや〜、ジョヴォヴィッチ様のサスペンスと言えば、サミュエル・L・ジャクソンとピアノを通じて交流するのがムリムリ過ぎる『ノー・グッド・シングス』、そんな無抵抗にDVされているとは思えない『ポイント45』、そして宇宙人映画『フォース・カインド』と……ダメ映画ばっかやん！　これは相当にやばい映画なのでは……と思いつつも観に行った。

　ん〜、まあ一応サプライズも仕掛けてあるし（伏線はアンフェアギリギリだが）、意外に面白かった。面白さのツボはサプライズ部分ではなく、その後の殺るか殺られるかの壮絶な肉弾戦だったが……。ナイフで左手の平ぐさ〜！　続いて右手の平ズバ〜！　じゅ、銃が持てない……！　ここらへんのリアルな痛そうさ感の描写なんかが、むしろ見どころ。
　しかし今作はR15指定なのだが、特に何が危険な描写、というほどでもないんだよね。一個一個ならば、別に大したことじゃあない。が、ミラさんの新婚痴女発言、ヤギの内臓解体、上記の大流血、常用される麻薬など、グロいものも反社会的なものも続々と出て来る。盛りだくさん、と言えなくもないかな……。

　一応、ミラさんのサスペンスとしてはまあまあ当たりの方に分類できそうな作品。とはいえ、やっぱり本領発揮は『バイオハザード４』を待たなければなるまいて……。

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