『そんな彼なら捨てちゃえば？』

　試写会で鑑賞。

　出会い、楽しい時間を過ごし、連絡先を交換した彼。でも、なぜか電話がかかってこない……なぜ？　番号を無くしたの？　入院でもしてるのかしら？
　……ちげ〜よ！　単におめ〜に気がないだけだよ！
　男の社交辞令を見抜けない女、離婚の危機を迎えた夫婦、結婚に踏み切れないカップル……男女様々な恋模様を描いた、群像劇。

　威勢のいい邦題がついているが、実際はそもそも興味を持たれてさえいない女が、いかにそれに気づき身を処すか、という話。原題は『HE'S JUST NOT THAT INTO YOU』。確かに、これではあまりに身もふたもない。
　ドリュー・バリモア、ジェニファー・アニストンなど、超美女とも言いがたい女優陣が続々登場し、幾重にも重なった恋愛劇を演ずる。こっちの女の姉はこっちの男と結婚しているが、その夫はこっちの女と不倫し、その女はこっちの男と一時期付き合っていて、その友達が最初の女と出会い……。こう書くとややこしいが、実際はシンプルにまとまってテンポ良く進行するので飽きない。
　繰り返される様々なシチュエーションは、恋愛真っ盛りの人なら共感する部分も多そうだ。自分も、「あ、これはあるかも……」「これはしねえなあ」とか考えながら観ていた。
　変に煽るような内容でもなく、さりとて重過ぎもせず、なかなかバランスの取れた内容。要は、あきらめねえ奴にしかチャンスは来ないのさ！

　”『ギャラクシークエスト』のオタク”ことジャスティン・ロング君が、１０年経ってあの変な顔のまま、結構男前になっている。いやあ、良かったなあ、あのオタクがここまでになるとは……（そう言えば、『ダイハード４』に出てた事を完全に忘れてました（笑））。